GEEKOM A8 vs GMKtec K11|後悔しない選び方を4つの軸で解説

「ミニPCで動画編集もこなしたい。GEEKOM A8とGMKtec K11、結局どっちがいいんだ?」——この2台で迷っている人、かなり多いです。どちらもAMD Ryzen 8000シリーズを積んだ10万円前後のハイスペック機で、スペック表だけ眺めていても正直よくわからない。
筆者も最初はスペックの数字ばかり追いかけていましたが、実際に両方触ってみると「勝負を分けるのはCPUの型番じゃなかった」という結論にたどり着きました。保証年数、OCuLinkの有無、初期メモリ容量——スペック表に出てこない部分にこそ、後悔しない選び方のヒントがあります。
この記事では、GEEKOM A8(Ryzen 7 8745HS)とGMKtec K11(Ryzen 9 8945HS)を「動画編集」「普段使い」「コスパ」「将来の拡張性」の4軸で比較します。予算別の代替案(M6 Ultra・A5)も最後に載せたので、自分の使い方にぴったりの1台を見つけてください。
結論:バランスと安心感で選ぶならGEEKOM A8、性能を1ミリも妥協したくないならGMKtec K11。CPU性能差は実測で約8%。普段使い〜中程度の動画編集なら体感差はほぼゼロです。差がつくのは「保証3年 vs 1年」「OCuLinkの有無」「メモリ初期容量」の3点。2026年4月時点の楽天価格はA8が約86,000円〜、K11が約125,000円〜。価格差は約4万円です。
先に結論だけ知りたい方へ:コスパと安心感重視ならGEEKOM A8、性能全振りならGMKtec K11がおすすめです(理由は本文で詳しく解説しています)。
GEEKOM A8とGMKtec K11のスペックを並べて比較する
まず結論に直結するスペックだけを抜き出して並べます。細かい端子の数まで全部載せると逆に迷うので、選ぶときに本当に見るべき項目だけに絞りました。
| 項目 | GEEKOM A8 | GMKtec K11 |
| CPU | Ryzen 7 8745HS(8コア16スレッド/最大4.9GHz) | Ryzen 9 8945HS(8コア16スレッド/最大5.2GHz) |
| GPU | Radeon 780M(12コア/最大2.6GHz) | Radeon 780M(12コア/最大2.8GHz) |
| メモリ(標準) | 16GB DDR5-5600(最大128GB) | 32GB DDR5-5600(最大96GB) |
| ストレージ | 1TB PCIe Gen4 SSD(最大2TB換装) | 1TB PCIe Gen4 SSD(最大8TB・デュアルスロット) |
| OCuLink | ×なし | ○あり(PCIe Gen4 x4) |
| 映像出力 | HDMI 2.0×2 + USB4(最大4画面) | HDMI 2.1 + DP 2.1 + USB4(最大4画面) |
| 有線LAN | 2.5GbE×1 | 2.5GbE×2(デュアル) |
| TDP設定 | 35W〜54W | 35W〜70W |
| 保証 | 3年 | 1年 |
| 楽天価格(税込・2026年4月時点) | 約86,000円〜(21%オフクーポン適用後) | 約125,000円〜(クーポン併用時) |
※価格はセール・クーポン状況で変動します。最新価格は各楽天ショップでご確認ください。
数字だけ見ると、K11のほうが全体的にスペックが上です。CPUの世代は同じZen 4アーキテクチャですが、K11のRyzen 9はブーストクロックが300MHz高く、TDPも70Wまで引き上げ可能。この「電力の余裕」が高負荷時のパフォーマンスに効いてきます。
一方でA8の強みは”数字に出にくい部分”に集中しています。保証3年、全金属筐体の放熱設計、USB4ポート×2基、SDカードスロット搭載。スペックシート上のCPU型番の差だけで判断すると、大事なポイントを見落とします。
CPUの実力差はどれくらい?Ryzen 9 8945HS vs Ryzen 7 8745HS
結論から言うと、ベンチマーク上の差は約2〜8%。日常利用で体感できるレベルではありません。
ベンチマークの数値差——シングル約2%、マルチ約8%
両CPUは同じZen 4アーキテクチャ(Hawk Point)、同じ4nmプロセス、同じ8コア16スレッド構成です。違いはブーストクロックとTDP上限。ベンチマーク比較サイト「nanoreview.net」のデータを引用します。
| ベンチマーク | Ryzen 9 8945HS | Ryzen 7 8745HS | 差 |
| Geekbench 6(シングル) | 2,632 | 2,578 | 約2% |
| Geekbench 6(マルチ) | 11,875 | 11,029 | 約8% |
| Passmark CPU Mark(マルチ) | 29,455 | 28,767 | 約2% |
| Cinebench 2024(マルチ) | 947 | 854 | 約11% |
データ出典:nanoreview.net – AMD Ryzen 9 8945HS vs Ryzen 7 8745HS(2026年4月閲覧)/ Passmarkスコアはcpubenchmark.net参照
シングルスレッド性能はほぼ誤差の範囲。マルチスレッドでもCinebenchの約11%が最大差で、Passmarkだと2%程度しか変わりません。つまりWebブラウジング、Excel、オンライン会議といった日常タスクでは、まず差を感じないということです。
動画編集で差が出るのは「4K素材を大量に扱うとき」だけ
「動画編集ならRyzen 9のほうがいいでしょ?」と思うかもしれません。半分正解で、半分は過剰です。
DaVinci ResolveやPremiere Proでの動画編集では、CPUのマルチスレッド性能がエンコード時間に直結します。8%の差は、10分の4K動画エンコードで約30〜50秒の違い。週に数本のYouTube動画を作る程度なら、この差で作業効率が変わることはまずありません。
差が体感レベルになるのは、4Kの高ビットレート素材を複数レイヤーで重ねてリアルタイムプレビューするような場面です。加えて、K11はTDPを最大70Wまで引き上げられるので、長時間の高負荷レンダリングでサーマルスロットリング(熱でクロックが下がること)が起きにくい。ここが実用上の最大の差です。
スペック表に載らない”本当の違い”3つ
ぶっちゃけ、この2台の勝敗を分けるのはCPU型番じゃありません。以下の3つです。
保証期間——GEEKOMの3年 vs GMKtecの1年
GEEKOMは全製品3年保証。GMKtecは楽天ショップでの購入で12ヶ月保証。この差は大きいです。
ミニPCは小さい筐体にハイパワーなパーツを詰め込んでいるため、熱問題による部品劣化リスクがデスクトップPCより高い傾向にあります。24時間稼働やゲーム用途で使う場合、2年目以降にファンやSSDにトラブルが出る可能性はゼロではありません。
OCuLink——K11だけが持つ拡張の切り札
K11にはOCuLink(PCIe Gen4 x4)ポートが背面に搭載されています。A8にはありません。
OCuLinkとは? 外付けGPU(eGPU)ボックスや高速ストレージを接続するためのインターフェース。USB4経由のeGPUと違い、PCIeの帯域をほぼフルに使えるため、RTX 4060クラスのGPUを繋げば本格的なゲーミングや3Dレンダリングが可能になります。ただし、eGPUボックスは別途2〜5万円程度の追加投資が必要です。
「将来、外付けGPUでガッツリゲームや3D制作をやりたい」という人にはK11のOCuLinkは強力な武器です。一方で、「そんな予定はない」「動画編集と普段使いだけ」なら、OCuLinkの有無で選ぶ必要はありません。使わない機能に4万円払うのはもったいない。
メモリ初期容量——K11は32GB、A8は16GB
K11は最初から32GB DDR5を搭載。A8は16GBです。動画編集ソフトはメモリを大量に消費するため、16GBだとDaVinci ResolveやPremiere Proでタイムラインが重くなる場面が出てきます。
A8を16GBのまま使う場合
・Webブラウジング+Office作業は快適
・フルHD動画編集は問題なし
・4K編集はカット数が増えると厳しい
A8を32GBに増設する場合
・DDR5 SO-DIMM 32GB(16GB×2)の追加費用は約8,000〜12,000円
・自分で換装する手間が発生
・最大128GBまで対応するので将来性は◎
A8はメモリ増設の余地が大きく、最大128GBまで対応します(K11は最大96GB)。ただし、「届いてすぐ動画編集を始めたい」なら、最初から32GB入っているK11のほうが手間がないのは事実です。自分でメモリを換装する自信がない人は、この点も判断材料に入れておくべきです。
【結論】どっちを選ぶ?タイプ別おすすめ早見表
自分がどのタイプに当てはまるかで、選ぶべき1台は明確に決まります。
| あなたのタイプ | おすすめ機種 | 理由 |
| 4K動画編集を本格的にやる/将来eGPUも使いたい | GMKtec K11 | TDP 70W+OCuLink+32GBメモリの三拍子 |
| フルHD編集+普段使いをコスパよくこなしたい | GEEKOM A8 | 約4万円安い+3年保証+十分な性能 |
| 初めてのミニPCで失敗したくない | GEEKOM A8 | 3年保証の安心感+国内配送+技適取得済み |
| ゲーム実況・3Dレンダリングもやりたい | GMKtec K11 | OCuLink経由のeGPUで将来の拡張性◎ |
| 予算10万円以下に収めたい | GEEKOM A8 | クーポン適用で約86,000円〜 |
個人的には、この記事を読んでいる人の7割くらいはA8で十分だと思っています。「4K編集もeGPUも使わないけど、とりあえず高いほうを買っておけば安心でしょ?」という考え方は、ミニPCに関してはあまりおすすめしません。使わない機能に予算を割くより、浮いた4万円でモニターやキーボードを良くしたほうが作業効率は確実に上がります。
性能最優先ならGMKtec K11
Ryzen 9 8945HS搭載で、ミニPCとしてはトップクラスの処理性能。OCuLinkで外付けGPUにも対応し、将来的にゲーミングマシンとしても運用可能です。メモリも最初から32GBで、届いた日から4K動画編集に取りかかれます。ただし、保証は1年と短め。長期利用を考えるなら延長保証の有無を購入前に確認しておきましょう。
・Ryzen 9搭載でマルチ性能トップ
・OCuLinkで外付けGPU接続可能
・32GBメモリで即戦力
・デュアル2.5GbE LAN
・保証が1年(GEEKOMの1/3)
・価格が約125,000円〜と高め
・個人輸入扱いの場合がある
予算を変えるならこの2台も候補に入る
「A8もK11も、ちょっと予算オーバーだな……」あるいは「ここまでの性能は要らないかも」という人向けに、2台の代替案を紹介します。
予算を抑えたいなら→GMKtec M6 Ultra
Ryzen 5 7640HS(6コア12スレッド)搭載で、楽天価格は約65,600円〜。A8と比べて約2万円安く、動画編集も1080pレベルなら実用範囲内です。GPUはRadeon 760M(8コア)でA8/K11のRadeon 780M(12コア)より控えめですが、カット編集やテロップ入れ中心のYouTube動画なら困る場面はほぼありません。
DDR5 32GB+1TB SSD搭載、USB4対応、デュアル2.5GbE LANとインターフェースも充実。「動画編集もやるけど、そこまでヘビーじゃない」という人には一番コスパの良い選択肢です。
軽作業メインなら→GEEKOM A5
Ryzen 7 5825U搭載で、楽天価格は約55,000円〜。動画編集用としてはやや非力ですが、Webブラウジング・Office・オンライン会議が中心なら十分すぎるスペック。GEEKOMの3年保証もついてきます。
「動画編集はスマホアプリで済ませてる」「PCはあくまでテキスト作業と調べもの用」という人なら、A5で予算を大幅に節約できます。浮いた5〜7万円で4Kモニターを買ったほうが満足度は高いかもしれません。
よくある質問
GEEKOM A8です。普段使い(Web閲覧・Office・動画視聴)では両者の性能差を体感することはまずありません。3年保証と約4万円安い価格を考えると、A8のほうが合理的な選択です。
ベンチマークで約2〜11%の差です。シングルスレッドはほぼ同等(約2%差)、マルチスレッドで最大11%程度の差があります。日常タスクでは体感できないレベルですが、4K動画の長時間エンコードではK11(8945HS)のTDP 70W設定がアドバンテージになります。
外付けGPUを使う予定がなければ不要です。OCuLinkはeGPUボックス(別途2〜5万円)と組み合わせて初めて意味を持ちます。「動画編集とオフィス作業だけ」なら、A8のUSB4ポートで十分対応できます。
1080p編集なら問題ありません。ただし、4K素材を複数レイヤーで扱う場合は32GBへの増設を推奨します。DDR5 SO-DIMM 16GB×2枚セットは約8,000〜12,000円で購入でき、A8は自分で簡単に換装可能です。
どちらも中国・深セン発のミニPC専業メーカーで、日本市場での実績があります。GEEKOMは3年保証と国内配送を前面に打ち出しており、サポート体制はやや手厚い印象。GMKtecは楽天のレビュー評価が高く(4.6前後)、コスパの良さで支持されています。どちらかが極端に信頼性が低いということはありません。
まとめ——迷ったらこの基準で決める
GEEKOM A8とGMKtec K11の比較、長くなりましたが最後に要点だけまとめます。
この記事のポイント
・CPU性能差は約2〜8%。普段使い〜フルHD編集なら体感差なし
・K11の強みはOCuLink・TDP 70W・メモリ32GB初期搭載
・A8の強みは3年保証・約4万円安い価格・USB4×2基
・4K動画編集を本格的にやるならK11、それ以外ならA8がコスパ◎
・予算を落とすならM6 Ultra(約65,600円〜)、軽作業ならA5(約55,000円〜)も選択肢
スペック表の数値を追いかけ始めるとキリがありません。大事なのは「自分が何に使うか」と「トラブルが起きたときの保険」の2点。この記事の比較表とタイプ別おすすめを参考に、自分の使い方に合った1台を選んでください。
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※本記事の情報は2026年4月時点のものです。価格・スペック・キャンペーン内容は変更される場合があります。最新情報は各公式ストアでご確認ください。























