Beelink SER8 実機レビュー|8745HSと8845HSの違い・注意点を徹底解説【2026年版】

デスクの上にでかいタワーPCを置く時代は、正直もう終わった。リモートワーク用のサブ機が欲しい、リビングにメディアPC兼ゲーム機を置きたい、そもそもデスク周りをスッキリさせたい——そんな動機でミニPCを探し始めると、必ず目に入るのがBeelink SER8です。
AMD Ryzen 7搭載、メモリ32GB、SSD 1TBという「ガチで使える」構成を手のひらサイズに詰め込んだこのモデル。中華ミニPCの中でもBeelink製品は評判が安定していますが、実際のところ性能や静音性、使い勝手はどうなのか。複数のレビューサイトやAmazonの口コミ、Reddit上のユーザー投稿まで横断的に調べた上で、編集部としての評価をまとめました。
Beelink SER8は「ミニPCでここまでできるのか」と思わせる1台。静音性・性能・質感の3拍子が揃い、8〜9万円台で買える8745HSモデルのコスパが特に光ります。ただしVESAマウント非対応や底面カバーの扱いにくさなど、細かい不満点もあり。NPU不要なら8845HSとの価格差2万円分、8745HSモデルの方が賢い選択です。
先に結論だけ知りたい方へ:筆者のおすすめはBeelink SER8(8745HS / 32GB / 1TB)です(理由は本文で詳しく解説しています)。
※タイムセール対象になりやすい製品です。在庫状況・価格は随時変動するため、最新の情報はリンク先でご確認ください。
- Beelink SER8のスペックと基本情報【2026年3月時点】
- Beelink SER8の外観・デザインをチェック
- Beelink SER8の性能を実測データで検証
- Beelink SER8の消費電力と電気代の目安
- Beelink SER8のメリット・デメリットを正直に評価
- SER8 vs 競合ミニPC(GEEKOM A8 / Minisforum UM890 Pro)を比較
- 8745HSと8845HS、どっちを選ぶべき?
- 前モデルSER7からの進化ポイント
- Beelink SER8はこんな人におすすめ
- 買う前に知っておきたい注意点
- よくある質問
- まとめ:SER8は「ちょうどいい高性能」を求める人のベスト選択肢
Beelink SER8のスペックと基本情報【2026年3月時点】
一言で評価すると、ミニPCとしては文句なしにハイスペック寄りの構成です。
Beelink SER8にはCPU違いで2つのバリエーションがあります。Ryzen 7 8845HS搭載モデルと、後から追加されたRyzen 7 8745HS搭載モデル。8745HSは8845HSからNPU(Ryzen AI)を省いてクロックを微妙に落としたチップで、ざっくり言えば「AI処理機能を削った廉価版」。ただし、CPU・GPU性能はほぼ同等なので、実使用で体感差はほとんどありません。
| 項目 | 8745HSモデル | 8845HSモデル |
| CPU | Ryzen 7 8745HS(8C/16T、最大4.9GHz) | Ryzen 7 8845HS(8C/16T、最大5.1GHz) |
| NPU(Ryzen AI) | 非搭載 | 搭載(最大16TOPS) |
| GPU | Radeon 780M(12コア、最大2700MHz) | Radeon 780M(12コア、最大2800MHz) |
| メモリ | 32GB DDR5-5600(デュアルチャネル) | 32GB DDR5-5600(デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD(PCIe 4.0) | 1TB M.2 NVMe SSD(PCIe 4.0) |
| OS | Windows 11 Pro | Windows 11 Pro |
| 実売価格(Amazon) | 約80,000〜95,000円 | 約100,000〜115,000円 |
メモリ・ストレージともにCrucial製を採用しているのは、この価格帯のミニPCとしては珍しい。安価なモデルだとノーブランド品が載っていることも多いので、パーツの品質にこだわっている印象を受けます。メモリはCrucial CT16G56C46S5(DDR5-5600)の2枚構成、SSDはCrucial P3 Plus 1TB(CT1000P3PSSD8)です。
ネットワーク周りは2.5GbE有線LAN、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2と、2026年の基準でも不足はありません。Wi-FiモジュールはIntel AX200(AX200NGW)で、技適認証を受けた実績のあるメジャーなチップです。ただし本体筐体に技適マークの印字がない点は知っておいた方がいいでしょう(モジュール単体では認証済み)。なお、Bluetooth 5.2の表記についてはBeelink公式スペックに基づきますが、AX200モジュール単体のスペックはBluetooth 5.0対応のため、Beelink側で別途チップを搭載している可能性があります。気になる方は購入前にメーカーへ確認をおすすめします。
参考:AMD Ryzen 7 8745HS 製品ページ — AMD公式サイト
Beelink SER8の外観・デザインをチェック
先にまとめると、このクラスのミニPCとしてはトップレベルの質感です。
Mac mini風の金属筐体は所有欲を満たす
SER8の筐体は四面アルミニウム製で、継ぎ目のない一体構造になっています。従来のBeelinkは「黒い本体に赤い電源ボタン」というゲーミング寄りのデザインが多かったのですが、SER8はFrost Silver(シルバー)とSpace Gray(グレー)の2色展開で、Mac miniやMac Studioを意識したミニマルな路線に舵を切っています。
実物を見ると、金属の冷たい手触りとマットなアルマイト仕上げがちゃんと「高級感」を演出していて、デスクの上に出しっぱなしにしても違和感がない。正直、3万円台のミニPCとは完全に別物の所有感があります。PC Watch Impressのレビューでも「質感が高い」と評価されており、pasotuku.comでは「Apple製品と遜色のないアルマイト仕上げ」と言及されているほどです。
サイズは135×135×44.7mmで、重量は約775g。ミニPCの中ではやや大きめの部類ですが、iPhone 13 Proと並べてみると「ああ、この程度か」という感覚。体積は約0.91リットルと、片手で余裕を持って掴めるコンパクトさです。
ポート構成は文句なし。USB4搭載が地味に強い
ポートの充実度はSER8の隠れた強みです。
前面にはUSB 3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A、3.5mmオーディオジャック。背面にはUSB4 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A、USB 2.0×2、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4、2.5GbE LAN、3.5mmジャック、電源入力とびっしり。前後合わせてオーディオジャックが2つあるのは少し珍しい構成です。
ポートまとめ
・USB4 Type-C ×1(映像出力・eGPU接続可能)
・USB 3.2 Gen2 Type-C ×1(前面、データ転送専用)
・USB 3.2 Gen2 Type-A ×2
・USB 2.0 Type-A ×2
・HDMI 2.1 ×1 / DisplayPort 1.4 ×1
・2.5GbE LAN ×1
・3.5mmオーディオジャック ×2(前面+背面)
注目はUSB4ポート。Thunderbolt 3互換なので、eGPU(外付けGPUボックス)の接続にも対応しています。将来的にグラフィック性能が足りなくなっても、eGPUで拡張できる余地があるのは安心材料。映像出力はHDMI + DisplayPort + USB4 Type-Cの3系統で、4Kトリプルディスプレイも実現可能です。
Beelink SER8の性能を実測データで検証
検証結果を端的にまとめると、内蔵GPU搭載のミニPCとしては最上位クラスの実力です。
ベンチマークスコアはミニPCとしてトップクラス
複数のレビューサイトが公開しているベンチマーク結果を横断的にまとめました。8845HSモデルと8745HSモデルではスコアに数%程度の差が出ますが、体感での違いはほぼありません。下の表では、各サイトの実測値をレンジで記載しています。
| ベンチマーク | SER8 実測スコア | 参考:Core Ultra 7 155H機 |
| PCMark 10 | 7,367〜7,446 | 約7,200〜7,300 |
| CINEBENCH R23(マルチ) | 14,756〜16,229 | 約12,000〜16,400 |
| CINEBENCH R23(シングル) | 1,765〜1,792 | 約1,750〜1,827 |
| 3DMark Time Spy | 3,387 | 約3,450〜3,960 |
| CrystalDiskMark 順次読み | 5,149 MB/s | — |
PCMark 10で7,400前後というのは、外部GPU非搭載のPCとしては文句なしにハイスコア。オフィス作業はもちろん、写真編集やちょっとした動画編集もストレスなくこなせる水準です。CINEBENCH R23のマルチコアスコアはサイトによって14,756〜16,229とばらつきがありますが、これはBIOS設定やTDP設定の違いによるもので、いずれにせよCore Ultra 7 155Hと正面から殴り合えるレベルです。
ストレージはCrucial P3 Plus 1TB(CT1000P3PSSD8)が搭載されており、CrystalDiskMarkのシーケンシャルリードが5,000MB/s超え。Crucialのエントリーグレードとはいえ、PCIe 4.0接続で日常使用では十分すぎる速度です。体感速度に不満が出ることはまずありません。
ゲームはどこまで動く?実際のFPSを公開
SER8は外部GPUを積んでいませんが、内蔵のRadeon 780Mが「内蔵GPUとしてはかなり強い」部類。実際のゲームタイトルでのFPSはこんな感じです。
| ゲームタイトル | 設定 | FPS |
| Rainbow Six Siege | FHD・低設定 | 約140fps |
| APEX Legends | FHD・低設定 | 約60fps |
| Fallout 4 | FHD・ウルトラ設定 | 30〜50fps |
| Fallout 4 | FHD・高設定 | 40〜60fps |
| HOT WHEELS UNLEASHED | 4K・最高画質 | 60fps前後 |
| FF15ベンチマーク | FHD・高品質 | スコア2,941(やや重い) |
| Muse Dash | FHD | 450〜490fps |
FHD低設定であれば、APEXが60fps安定。Rainbow Six Siegeは140fpsまで出ます。Fallout 4のようなオープンワールドタイトルでも、設定を「高」に落とせば40〜60fpsで十分遊べるレベル。軽量タイトルやインディーゲームなら全く問題ないし、HOT WHEELS UNLEASHEDのようなタイトルは4K最高設定でも60fps前後を維持できます。
ただし、あくまで内蔵GPUなので最新のAAAタイトルを高画質で遊ぶのは無理です。「FF16を4K最高画質で」みたいな期待は禁物。あくまで「ちょっとしたゲームも楽しめるPC」として捉えるべきでしょう。
静音性と発熱は本当に優秀だった
個人的に、SER8で一番感心したのは静音性です。
複数のレビュアーが一致して「静か」と評しているだけのことはあり、CINEBENCH回し中でも30dB後半という報告が出ています。30dBは「深夜の住宅地」レベルの騒音値で、40dBを下回るなら「ファンが回ってるのは聞こえるけど、気にならない」という水準。低負荷時は20dB台後半まで下がり、pasotuku.comのレビューでは「デシベルメーターで検出されないレベル」とまで報告されています。
CPU温度もCINEBENCHマルチコア実行時で70℃台後半〜81℃程度。CINEBENCH R15のような短時間テストでは59℃台に留まるとの報告もあり、ミニPCの狭い筐体にRyzen 7を詰め込んでこの温度に収まっているのは、底面吸気+背面排気のエアフロー設計がよく効いている証拠です。筐体表面もほんのり温かくなる程度で、触って「熱い!」という感覚はありません。なお、テスト終了後はファン回転が素早く下がり、CPU温度もきちんと追従して低下するため、ファン制御のチューニングが適切に行われていることがわかります。
Beelink SER8の消費電力と電気代の目安
ポイントを先にお伝えすると、タワーPCと比べて大幅に省エネで、電気代もかなり抑えられます。
複数のレビューサイトが公開している実測データを基に、SER8の消費電力をまとめました。
| 使用状態 | 消費電力(実測) |
| アイドル時(何もしていない状態) | 10〜15W |
| ウェブブラウジング時 | 13〜35W |
| YouTube動画再生(FHD) | 約22W |
| CINEBENCH シングルコアテスト | 24〜27W |
| CINEBENCH マルチコアテスト | 80〜83W |
| ゲームプレイ中(Rainbow Six Siege) | 約83W |
日常的なオフィスワーク(ブラウザ+Office+Slack常駐程度)の平均消費電力を約20Wと仮定すると、1日8時間使用で年間の電気代は約1,700〜1,900円程度(電力単価31円/kWh計算)。一般的なタワーデスクトップPC(アイドル50〜80W、高負荷200W超)と比べると、年間で5,000円以上の差が出ます。
ACアダプタは約100W仕様(19V/5.26A = 99.94W)で、ミニPC用としてはやや大きめのサイズです。なお、USB PD給電にも対応していますが、メーカー公式には必要ワット数が明示されていません。Redditの報告では140W級のPD充電器で安定動作、100Wでは起動できないケースもあるとのことです。PD給電で運用したい場合は140W以上の充電器を用意するのが安全でしょう。
Beelink SER8のメリット・デメリットを正直に評価
総合的に見ると、メリットが圧倒的に上回るものの、細かい不満点はゼロではないです。
メリット
・Ryzen 7 + 32GB + 1TBの高スペック構成
・メモリ・SSDがCrucial製で品質が安心
・ファンレスに迫る静音性(低負荷20dB台、高負荷30dB後半)
・USB4搭載でeGPU拡張の余地あり
・4面アルミ一体構造の筐体品質がかなり高い
・ダストフィルター搭載で長期運用に配慮
・M.2スロット空き1つでSSD増設可能
・消費電力が低く電気代が安い
デメリット
・VESAマウント用のネジ穴がない
・底面のゴムカバーが外しにくい(分解時)
・筐体に技適マーク印字なし(モジュールは認証済み)
・ACアダプタがやや大きめ(約100W仕様)
・Bluetooth接続が不安定という報告あり(Amazon口コミ)
・USB PD給電の対応ワット数が公式未記載
メリットの多くは既に触れた通り。特にダストフィルターの搭載は、ミニPC市場ではまだ珍しい設計で、長期間の運用でCPUクーラーにホコリが溜まりにくいという実用的な恩恵があります。ノートPCなら底面を開ければファンにアクセスできますが、ミニPCは通常蓋を開けてもメモリやSSDにしか手が届かないため、この配慮は評価に値します。
一方で、デメリットとして目立つのはVESAマウント非対応。モニター裏に取り付けたい人にとっては地味に痛いポイントです。社外のVESAマウンタを別途用意する手もありますが、標準で対応していてほしかった。pasotuku.comのレビューでも「底面にネジ穴の窪みを設けるだけでも自由度が上がるのに」と指摘されています。
また、底面のゴムカバーはSIMピンなどの細い道具がないと外しにくく、メモリやSSDにアクセスする際のハードルがやや高め。win-tab.netのレビュアーも「最初は不安になってメーカーに問い合わせた」とコメントしています。とはいえ、一度外せば元に戻さなくても使用に支障はないので、「最初だけ面倒」程度の問題です。なお、Beelinkの公式サイトでは分解手順の動画が公開されており、SSDやメモリの交換はメーカー保証の範囲内との回答も得られています。
SER8 vs 競合ミニPC(GEEKOM A8 / Minisforum UM890 Pro)を比較
SER8を検討している人が「他に何と迷っているか」を調べると、GEEKOM A8とMinisforum UM890 Proの名前が頻繁に挙がります。同価格帯・同CPUクラスの3製品を、購入判断に直結するポイントで比較しました。
| 比較項目 | Beelink SER8 | GEEKOM A8 | Minisforum UM890 Pro |
| CPU | Ryzen 7 8745HS / 8845HS | Ryzen 7 8845HS | Ryzen 9 8945HS |
| メモリ | 32GB DDR5(Crucial製) | 32GB DDR5 | 32GB DDR5 |
| SSD | 1TB(Crucial製) | 1TB | 1TB |
| USB4 | 搭載 | 搭載 | 搭載 |
| VESAマウント | 非対応 | 対応 | 対応 |
| 筐体素材 | 4面アルミ一体構造 | アルミ | アルミ |
| ダストフィルター | 搭載 | なし | なし |
| 静音性 | 非常に静か(30dB後半) | サーマルスロットリング報告あり | 普通 |
| 実売価格帯 | 約80,000〜95,000円(8745HS) | 約90,000〜110,000円 | 約100,000〜120,000円 |
3製品を比較して見えてくるSER8の明確な優位性は、「静音性」「ダストフィルター」「パーツの品質透明性(Crucial製であることが明示されている)」の3点です。特にGEEKOM A8は冷却性能の不足によるサーマルスロットリング(高温になるとCPUが自動的に性能を落とす現象)がRedditで複数報告されており、高負荷作業を長時間行う場合は注意が必要です。
一方で、SER8の弱点はVESAマウント非対応という点。モニター裏にスッキリ設置したい人にとっては、GEEKOM A8やMinisforum UM890 Proの方が適しています。
8745HSと8845HS、どっちを選ぶべき?
結論:ほとんどの人は8745HSモデルで十分です。
この2つのチップの違いを改めて整理します。
| 比較項目 | Ryzen 7 8745HS | Ryzen 7 8845HS |
| コア数/スレッド数 | 8C/16T | 8C/16T |
| 最大クロック | 4.9GHz | 5.1GHz |
| NPU(Ryzen AI) | 非搭載 | 搭載(最大16TOPS) |
| GPU最大クロック | 2,700MHz | 2,800MHz |
| 価格差 | 8745HSモデルが約1.5〜2万円安い | |
最大クロックの差は0.2GHz、GPUクロックの差は0.1GHz。ベンチマークスコアで見ても数%の差しかなく、体感で違いを感じることはまずない。garumax.comの実機レビューでも「Ryzen 7 8745HSの方でゲームの動作にも問題なし。FPS値も同GPU搭載の上位チップとほぼ同等」と報告されています。唯一の大きな違いはNPU(Ryzen AI)の有無ですが、前述の通り2026年3月時点でNPU必須のアプリケーションはほとんど存在しません。
ただし、1つだけ例外があります。Adobe系ソフトやDaVinci ResolveなどがNPUアクセラレーションに本格対応し始めたタイミングで購入を検討しているなら、8845HSも選択肢に入ります。とはいえ、それはこの記事を読んでいる今の話ではないので、現時点では8745HSで問題ありません。
前モデルSER7からの進化ポイント
Beelink SER7(Ryzen 7 7840HS搭載)からの買い替えを検討している方向けに、SER8で何が変わったのかを整理します。
| 比較項目 | SER7 | SER8 |
| CPU | Ryzen 7 7840HS | Ryzen 7 8745HS / 8845HS |
| 筐体デザイン | 黒メイン・ゲーミング寄り | Mac mini風・シルバー/グレーの2色 |
| ダストフィルター | なし | 搭載 |
| SSD速度(シーケンシャルリード) | 約4,893 MB/s | 約5,195 MB/s |
| NPU対応 | なし | 8845HSモデルのみ搭載 |
CPU世代はZen 4で共通ですが、SER8では筐体デザインの大幅な刷新とダストフィルターの新規搭載が大きな進化ポイントです。性能面での向上は控えめなので、SER7を既に持っていて不満がなければ無理に買い替える必要はありません。ただし、「デスク上の見た目を改善したい」「長期運用でのメンテナンス性を重視したい」という場合は、SER8へのアップグレードに十分な意味があります。
Beelink SER8はこんな人におすすめ
ここまでの検証を踏まえると、「省スペースだけど妥協はしたくない」人にピッタリです。
具体的にどんなユースケースに向いているか、いくつかのパターンで整理します。
リモートワーク用のメインPCが欲しい人——OfficeやGoogle Workspace、Zoomはもちろん、Slack常駐 + ブラウザタブ30個開きっぱなし、みたいな「現代のオフィスワーカーあるある」も32GBメモリがあれば余裕で捌けます。消費電力も平均20W前後と省エネなので、電気代を気にせず常時稼働できるのも嬉しいポイント。
リビングや寝室にPCを置きたい人——静音性の高さがここで活きます。ファン音が30dB台なので、テレビ横に置いても動画鑑賞の邪魔にならない。4K出力にも対応しているので、大画面テレビに繋いでメディアプレーヤー兼用も可能。
ライトゲーマー——フォートナイト、APEX、原神あたりをFHD低〜中設定で遊ぶなら十分な性能。eGPU拡張の余地もあるので、将来的にゲーム性能を上げたくなっても対応できます。
ホームサーバー用途——低消費電力(アイドル10〜15W)でLinux対応の報告もあり、Dockerコンテナを動かすホームサーバーとしても使えます。Redditでは自宅サーバーとしてSER8を運用しているユーザーの報告が複数あります。
逆に、向かないのは最新のAAAゲームを高画質でプレイしたい人と、本格的な動画編集(4K以上の長尺)をメインで行う人。こうした用途にはやはり外部GPU搭載のデスクトップPCやゲーミングノートの方が適しています。
Beelink SER8(Ryzen 7 8745HS / 32GB / 1TB)
ミニPCの中では最上位クラスの性能を、8万円台から手に入れられるコスパモデル。メモリ・SSDともにCrucial製、USB4搭載、4面アルミ筐体と、価格以上の充実度です。NPUが不要ならこれ一択。
・Ryzen 7 + 32GB + 1TBの鉄板構成
・ミニPCトップクラスの静音性
・USB4でeGPU拡張にも対応
・ダストフィルターで長期メンテナンスも安心
・VESAマウント非対応
・NPU非搭載
買う前に知っておきたい注意点
ここまで読んでSER8が候補に挙がった方へ。購入前に4つだけ確認しておくべきポイントがあります。
① OSライセンスの種類を確認する
Beelink SER8のWindows 11 ProはOEMライセンスです。ボリュームライセンス(グレーなライセンス)ではないことが複数のレビュアーにより確認されていますが、Amazonで購入する場合は念のため出品者が「Beelink公式」であることを確認しましょう。非正規の転売品だとライセンスが怪しいケースがゼロではありません。
② 初期不良への対処法
Amazonの口コミでBluetooth不安定やスリープ復帰の問題が報告されています。多くの場合、Windows 11のクリーンインストールで改善したという声があるので、初期状態で動作が不安定な場合はまずOSの再インストールを試してみてください。
③ 後継機SER9の存在
2024年後半にRyzen AI 9 HX 370搭載の「SER9」が発売されています。CPU性能はSER8を上回りますが、価格もかなり上。SER8の用途(オフィスワーク、ライトゲーム)がメインなら、SER8のコスパの方が圧倒的に優れています。
④ USB PD給電の注意点
SER8のUSB4ポートはUSB PD給電に対応していますが、必要なワット数が公式には明示されていません。Redditの報告によると、140W級のPD充電器であれば安定動作するものの、100Wでは起動しないケースもあります。ACアダプタなしで運用したい方は、140W以上のPD充電器を用意してください。
特に③のSER9との関係は迷うポイントだと思います。ただ、SER9はSER8より3〜4万円ほど高いので、「その差額で何を買えるか」を考えると、SER8で十分という人が大半ではないでしょうか。
よくある質問
内蔵GPU(Radeon 780M)で十分遊べます。マインクラフトはJava版・統合版ともにFHDで快適動作。フォートナイトもパフォーマンスモードならFHDで60fps以上出ます。設定を低〜中にすればAPEX LegendsやRainbow Six Siegeなどの人気タイトルも対応可能です。
メモリはSO-DIMM 2スロット(空きなし)、SSDはM.2 NVMe 2280スロットが2つ(空き1つ)です。メモリ増設には既存の16GB×2を外して32GB×2などに交換する形。SSDは空きスロットにそのまま追加できます。底面カバーの開口にはSIMピン等の細い道具が必要ですが、特殊な工具は不要です。なお、Beelinkはメモリ・SSD交換を保証対象内としています(心配な方は念のためメーカーに確認してください)。
用途次第ですが、Windows環境でオフィスワークやWeb閲覧がメインなら十分に代替になります。デザイン面でもMac mini風のシルバー筐体を選べるので、見た目の親和性も高い。さらにSER8はメモリ・SSDが交換可能という拡張性のメリットがあります(Mac mini M4はメモリが固定で後から増設不可)。ただしmacOSが必要な作業(Xcode開発など)がある場合は、当然ながらMac miniを選ぶべきです。
筐体本体には技適マークが印字されていません。ただし、内蔵のWi-Fiモジュール(Intel AX200)自体は技適認証を受けたメジャーなチップです。総務省の技適検索で確認可能ですが、気になる方は購入前にメーカーに確認することをおすすめします。
参考:総務省 技術基準適合証明等の検索
2026年3月時点の価格差(3〜4万円)を考えると、オフィスワークやライトゲームが主な用途ならSER8のコスパが優れています。SER9(Ryzen AI 9 HX 370)はCPU・GPU性能が1段上ですが、その差額をモニターや周辺機器に回した方がトータルの満足度は高いでしょう。詳しいスペック比較はBeelink公式の比較ページで確認できます。
Ubuntu 24.04やArch Linuxでの動作報告があり、Redditではホームサーバー用途でLinuxを常用しているユーザーも複数います。ただし、Linux Mintなど一部のディストリビューションでは3.5mmオーディオジャックからの出力が極端に小さくなる不具合が報告されています(BIOS更新後に発生)。音声出力を多用する場合はUSBオーディオアダプタの併用を検討してください。
SER7(Ryzen 7 7840HS)からの性能向上は控えめで、CPU世代は同じZen 4アーキテクチャです。ただし、筐体デザインの大幅な刷新(Mac mini風アルミ一体構造)とダストフィルターの新規搭載は明確な進化ポイントです。見た目やメンテナンス性に不満がなければ、SER7のままで問題ありません。
まとめ:SER8は「ちょうどいい高性能」を求める人のベスト選択肢
Beelink SER8を一言で表すなら、「ミニPCの弱点をほぼ潰してきた優等生」です。
この記事のポイント
・Ryzen 7 + 32GB DDR5 + 1TB SSD搭載で8万円台〜。ミニPCとしてはコスパ最強クラス
・静音性が秀逸。ファン音30dB台で、リビングや寝室に置いても気にならない
・内蔵GPU(Radeon 780M)で軽〜中量級ゲームも対応可能
・消費電力はアイドル10〜15W。タワーPCと比べて年間5,000円以上の電気代節約に
・8745HSと8845HSの実力差はほぼなし。NPU不要なら8745HSモデルが狙い目
・GEEKOM A8やMinisforum UM890 Proと比較しても、静音性・パーツ品質・ダストフィルターで優位
・VESAマウント非対応とBluetooth不安定の報告は購入前に認識しておくべき
「デスクを広くしたいけど性能に妥協はしたくない」「リビングに置けるPCが欲しい」「ミニPCデビューしたいけど失敗したくない」——こういった動機でミニPCを探しているなら、SER8はまず間違いなく候補の上位に入ります。
特に8745HSモデルの価格帯(8〜9万円台)は、同スペックの競合ミニPC(GEEKOMやMinisforum)と比較しても遜色ないどころか、筐体品質やパーツの信頼性を含めるとお得感すらあります。Amazonではタイムセールで1万円以上値下がりすることもあるので、最新価格はこまめにチェックしておくと吉です。
Beelink SER8 購入リンク
カラーはFrost SilverとSpace Grayの2色。8745HSモデル(NPUなし・8万円台〜)と8845HSモデル(NPU搭載・10万円台〜)から選べます。
8745HSモデル(編集部おすすめ)
32GB / 1TB — 8万円台〜
NPU不要ならコスパ最強のこちら。
8845HSモデル(NPU搭載)
32GB / 1TB — 10万円台〜
AI処理の将来性に賭けたい方向け。
▼ SER8と一緒に買うと幸せになれるアイテム
VESAマウント非対応のSER8を快適に使うために、以下のアクセサリも要チェックです。
・社外VESAマウンタ(モニター裏に設置したい場合)
・モニターアーム(デスクの省スペース化に)
・USB-Cハブ(前面ポートを拡張したい場合)
※各アクセサリのおすすめは別途記事で紹介予定です。
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。価格・仕様は変動する可能性があるため、最新の情報はAmazonの商品ページまたはBeelink公式サイトでご確認ください。























