「PS5のストレージがすぐにいっぱいになって、遊びたいゲームが入らない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
PS5の内蔵ストレージは825GBですが、システムで使用される領域を除くと、実際に使えるのは約667GB程度です。最近のAAAタイトルは1本で100GBを超えることも珍しくなく、数本インストールするだけで容量が足りなくなってしまいます。
この問題を解決するのが、M.2 SSDの増設です。PS5には内蔵SSD用の拡張スロットがあり、対応するSSDを取り付けることで、ストレージ容量を大幅に増やすことができます。
この記事では、PS5対応SSDの選び方から、2025年最新のおすすめ製品、そして初心者でもできる取り付け手順まで詳しく解説します。
PS5にSSDを増設する前に知っておくべき基礎知識
SSDを購入する前に、PS5のストレージに関する基本的な知識を押さえておきましょう。正しく理解することで、自分に合った製品を選べるようになります。
PS5の内蔵ストレージ容量と実際に使える容量
PS5の内蔵SSDは825GBですが、システムソフトウェアなどで約158GBが使用されています。そのため、ゲームやアプリに使える実質的な容量は約667GBです。
PS5 Slim(CFI-2000シリーズ)のデジタル・エディションには1TBモデルもありますが、それでも実質使用可能な容量は約842GB程度となります。
最新のゲームタイトルの容量目安は以下の通りです。
| ゲームタイトル | おおよその容量 |
|---|---|
| Call of Duty: Modern Warfare III | 約150GB以上 |
| ファイナルファンタジーVII リバース | 約150GB |
| Horizon Forbidden West | 約100GB |
| グランツーリスモ7 | 約110GB |
大作ゲームを複数インストールしておきたい場合、内蔵ストレージだけでは明らかに不足します。
増設SSDと外付けSSDの違い
PS5のストレージを拡張する方法には、内蔵SSD(M.2 SSD)の増設と、外付けSSD(USB接続)の2種類があります。
| 項目 | 内蔵SSD(増設) |
|---|---|
| PS5専用ゲームのプレイ | 可能 |
| PS4ゲームのプレイ | 可能 |
| 転送速度 | 非常に高速(内蔵SSDと同等) |
| 取り付け | 本体を開けて取り付ける必要あり |
| 価格帯 | やや高め |
| 項目 | 外付けSSD(USB接続) |
|---|---|
| PS5専用ゲームのプレイ | 不可(保存のみ可能) |
| PS4ゲームのプレイ | 可能 |
| 転送速度 | USB速度に依存(内蔵より遅い) |
| 取り付け | USBポートに挿すだけ |
| 価格帯 | 比較的安価 |
PS5専用ゲームを快適にプレイしたい場合は、内蔵SSDの増設が必須です。外付けSSDはPS5専用ゲームの保存はできますが、プレイするには内蔵SSDに移動する必要があります。
PS5対応SSDの必須条件(公式要件)
PS5に増設できるSSDには、ソニーが定める公式要件があります。この要件を満たさないSSDは使用できないか、性能が発揮されない可能性があります。
PlayStation公式サイトで公開されている要件は以下の通りです。
PS5対応SSDの公式要件
・インターフェース:PCIe Gen 4 x4 対応 M.2 NVMe SSD ・容量:250GB〜8TB ・シーケンシャル読み取り速度:5,500MB/s以上を推奨 ・フォームファクター:2230 / 2242 / 2260 / 2280 / 22110 ・放熱機構(ヒートシンク)を含めたサイズ:幅25mm以下、長さ110mm以下、高さ11.25mm以下(基盤上面から8mm以下、基盤下面から2.45mm以下)
出典:PlayStation公式サイト「PS5にM.2 SSDを取り付ける方法」
特に注意が必要なのは、読み取り速度とヒートシンクを含めたサイズです。これらの条件を満たしていないと、SSDが認識されなかったり、本体に収まらなかったりする可能性があります。
PS5用SSDの選び方|失敗しない5つのポイント
公式要件を踏まえた上で、実際にSSDを選ぶ際のポイントを解説します。
ポイント1|読み取り速度は5,500MB/s以上を選ぶ
PS5の公式要件では、シーケンシャル読み取り速度5,500MB/s以上が推奨されています。これはPS5の内蔵SSDの性能(約5,500MB/s)と同等以上の速度を確保するためです。
5,500MB/s未満のSSDでも動作する場合がありますが、ゲームのロード時間が長くなったり、一部のゲームで正常に動作しない可能性があります。
現在販売されているPCIe Gen 4対応のゲーミングSSDは、多くが7,000MB/s前後の読み取り速度を持っています。PS5での使用においては、5,500MB/sを超えていれば体感できる差はほとんどないとされていますが、将来的なPC利用も考慮するなら高速なモデルを選んでおくのも一つの選択肢です。
ポイント2|容量は1TB以上がおすすめ
容量選びは予算との兼ね合いになりますが、最低でも1TB、できれば2TB以上をおすすめします。
| 容量 | こんな人におすすめ |
|---|---|
| 500GB | 予算を抑えたい人。ただし大作ゲーム3〜4本程度でいっぱいになる |
| 1TB | コスパ重視の人。大作ゲーム6〜8本程度を保存可能 |
| 2TB | 多くのゲームを同時にインストールしておきたい人。最もバランスが良い |
| 4TB | ゲームを削除せずに保存しておきたい人。価格は高めだが長期的に見ると経済的 |
1TBあたりの単価で見ると、2TBモデルがコストパフォーマンスに優れていることが多いです。
ポイント3|ヒートシンクの有無を確認する
M.2 SSDは高速動作時に発熱するため、放熱用のヒートシンク(金属製の放熱板)が必要です。
SSD製品には、ヒートシンクが最初から付属しているモデルと、SSD本体のみで販売されているモデルがあります。
ヒートシンク付きモデルのメリット
・別途ヒートシンクを購入する必要がない ・PS5に収まるサイズに設計されていることが多い ・取り付けの手間が少ない
ヒートシンクなしモデルのメリット
・価格が安い場合がある ・好みのヒートシンクを選べる ・PCでも使いやすい
PS5専用として使うなら、ヒートシンク付きモデルを選ぶのが手軽でおすすめです。ヒートシンクなしモデルを選ぶ場合は、別途PS5対応のヒートシンクを購入する必要があります。
ヒートシンクを含めた高さが11.25mmを超えると、PS5のSSDスロットに収まりません。ヒートシンク付きモデルを購入する際は、PS5対応と明記されている製品を選びましょう。
ポイント4|PS5 Slimの場合はサイズに注意
2023年11月に発売されたPS5 Slim(CFI-2000シリーズ)でも、M.2 SSDの増設は可能です。ただし、SSDスロットの位置や構造が通常モデルと異なります。
PS5 SlimのSSDスロットは、通常モデルよりもやや狭い設計になっています。そのため、大型のヒートシンクが付いたSSDは取り付けできない場合があります。
PS5 Slim用にSSDを購入する際は、製品ページで「PS5 Slim対応」と明記されているか確認することをおすすめします。
ポイント5|信頼できるメーカーを選ぶ
SSDは精密機器であり、データを保存する重要なパーツです。聞いたことのない格安メーカーの製品は、初期不良や耐久性に問題がある可能性があります。
PS5用SSDとして実績のある主なメーカーは以下の通りです。
信頼性の高いSSDメーカー
・Western Digital(WD Black) ・Samsung(サムスン) ・Seagate(シーゲイト) ・Crucial(クルーシャル) ・Kingston(キングストン) ・KIOXIA(キオクシア) ・CFD(シー・エフ・デー)
これらのメーカーは保証期間も長く(多くは5年保証)、万が一の故障時にも安心です。
【2025年最新】PS5用おすすめSSD 10選|容量・予算別に厳選
ここからは、2025年時点でおすすめのPS5対応SSDを容量別に紹介します。すべてPS5の公式要件を満たし、ヒートシンク付きまたはPS5対応が確認されている製品です。
1TB帯のおすすめSSD(コスパ重視)
1TBモデルは1万円台前半から購入でき、コストを抑えてストレージを拡張したい人におすすめです。
読み取り速度7,300MB/s。Western Digitalの人気モデルで、安定性と性能のバランスが良い定番製品です。5年保証付きで安心。
1TBモデルの中では最もコストパフォーマンスに優れており、多くのユーザーに選ばれています。
読み取り速度7,450MB/s。サムスン製NANDとコントローラーで高い信頼性を誇ります。発熱が少なく安定動作。5年保証。
読み取り速度7,300MB/s。PS5公式ライセンス製品で、互換性の心配がありません。5年保証。
2TB帯のおすすめSSD(バランス重視)
2TBモデルは、容量と価格のバランスが最も良い選択肢です。2万円台で購入でき、大作ゲームを10本以上保存できます。
読み取り速度7,300MB/sで、PS5の公式要件を余裕でクリア。2TBあれば大作ゲームを10本以上保存でき、容量を気にせず遊べます。
1TBあたりの単価で見ると最もコスパが良い容量帯。迷ったらこれを選んでおけば間違いありません。
5年保証付きで、万が一の故障時も安心です。
読み取り速度7,450MB/s。発熱が少なく安定動作。高品質を求める人向けのプレミアムモデル。5年保証。
読み取り速度7,400MB/s。Micron製NANDで信頼性が高い。価格も比較的抑えめでコスパ良好。
読み取り速度7,300MB/s。PS5対応を明記しており、コスパに優れるモデル。
2TBモデルは、1TBあたりの単価で見ると最もお得な容量帯です。長期的に使うことを考えると、1TBよりも2TBを選ぶ方がコストパフォーマンスに優れています。
4TB帯のおすすめSSD(大容量重視)
4TBモデルは価格が高めですが、ゲームを削除せずに保存しておきたい人には最適な選択肢です。
読み取り速度7,300MB/s。4TBモデルでは最も入手しやすく、安定した品質。5年保証。
読み取り速度7,450MB/s。大容量でも安定した性能を発揮するプレミアムモデル。
読み取り速度7,300MB/s。PS5公式ライセンス製品で安心感がある。
4TBモデルは5〜7万円程度の価格帯になりますが、内蔵667GB+増設4TBで合計約4.7TBのストレージが確保できます。ダウンロード版のゲームを多く購入する人には、長期的に見て経済的な選択となります。
PS5へのSSD増設手順|初心者でもできる取り付け方法
SSDを購入したら、いよいよPS5への取り付けです。初めてでも10〜15分程度で完了する簡単な作業ですので、手順通りに進めてみてください。
準備するもの
必要なもの
・PS5対応M.2 SSD(ヒートシンク付き推奨) ・プラスドライバー(#1サイズ) ・明るい作業スペース ・静電気防止のため、金属に触れて放電しておく
PS5のSSD増設には、#1サイズの精密プラスドライバーが必要です。100円ショップのものでも作業できますが、ネジ山を潰さないためにも、しっかりした工具を用意することをおすすめします。
ステップ1|PS5の電源を切り、ケーブルを外す
まず、PS5の電源を完全にオフにします。レストモード(スタンバイ状態)ではなく、電源ボタンを長押しして完全にシャットダウンしてください。
電源が切れたら、電源ケーブル、HDMIケーブル、その他すべてのケーブルを外します。
作業前に必ず電源ケーブルを抜いてください。電源が入った状態やレストモード中に作業すると、PS5やSSDが故障する原因になります。
ステップ2|カバーを外す
PS5を横向きに置きます。通常モデルの場合は、ディスクドライブがある面を下にして置きます(デジタル・エディションはどちら向きでも可)。
カバーの角を持ち上げながら、横にスライドさせるとカバーが外れます。少し力が必要ですが、無理に力を入れすぎないように注意してください。
ステップ3|SSDスロットのカバーを外す
カバーを外すと、冷却ファンの横にSSD拡張スロットが見えます。スロットには金属製のカバーがネジで固定されています。
プラスドライバーでネジを外し、カバーを取り外します。ネジは小さいので、なくさないように注意してください。
ステップ4|SSDを取り付ける
SSDスロット内には、SSDの長さに合わせて固定用のスペーサー(台座)を移動させる必要があります。多くのSSDは2280サイズ(長さ80mm)なので、2280の位置にスペーサーを移動させます。
SSDを斜めに差し込み、スペーサーの上に載せるように倒してから、付属のネジで固定します。
SSDを差し込む際は、端子部分(金色の接点)に触れないように注意してください。油分や汚れが付着すると、接触不良の原因になることがあります。
ステップ5|カバーを戻してフォーマットする
SSDを固定したら、SSDスロットのカバーをネジで戻し、PS5本体のカバーを取り付けます。カバーは外したときと逆の手順でスライドさせて取り付けます。
すべてのケーブルを接続し、PS5の電源を入れます。
PS5が起動すると、自動的にSSDのフォーマット画面が表示されます。画面の指示に従って「フォーマット」を選択すると、数秒でフォーマットが完了し、増設したSSDが使用可能になります。
フォーマット完了後、SSDの読み取り速度が表示されます。5,500MB/s以上の速度が表示されていれば、正常に動作しています。
SSD増設時のよくあるトラブルと対処法
SSDの取り付け後に問題が発生した場合の対処法を紹介します。
SSDが認識されない場合
SSDが認識されない場合は、以下の点を確認してください。
確認ポイント
・SSDが端子にしっかり差し込まれているか ・スペーサーの位置がSSDの長さに合っているか ・ネジでしっかり固定されているか ・SSDがPS5の公式要件を満たしているか
一度SSDを取り外し、再度取り付けてみてください。それでも認識されない場合は、SSD自体の初期不良の可能性があります。購入店やメーカーに問い合わせてください。
読み取り速度が遅いと表示される場合
フォーマット時に「読み取り速度が推奨値より遅い」と表示されることがあります。
5,500MB/s未満でも使用は可能ですが、一部のゲームでロード時間が長くなる可能性があります。速度が大幅に低い場合は、SSDの取り付けをやり直すか、別のSSDを検討してください。
ヒートシンクが干渉する場合
ヒートシンクが大きすぎて、SSDスロットのカバーが閉まらない場合があります。
この場合は、ヒートシンクを別のものに交換するか、ヒートシンクなしのSSDを購入して薄型のヒートシンクを取り付ける必要があります。
特にPS5 Slimの場合は、ヒートシンクのサイズに注意が必要です。PS5 Slim対応と明記されている製品を選びましょう。
よくある質問(FAQ)
いいえ、PS5にM.2 SSDを増設しても、ソニーの保証は無効になりません。SSD拡張スロットはユーザーが自分で使用することを前提に設計されています。ただし、取り付け作業中にPS5本体を破損させた場合は、保証対象外となる可能性があります。
PS5の公式要件では「放熱機構を備えたM.2 SSD」が推奨されています。ヒートシンクなしでも動作する場合がありますが、長時間のゲームプレイでSSDが高温になり、性能低下やエラーの原因になる可能性があります。安定した動作のためにも、ヒートシンク付きモデルを選ぶことをおすすめします。
PS5専用ゲームをプレイしたい場合は、内蔵SSD(M.2 SSD)の増設が必須です。外付けSSDはPS5専用ゲームの保存はできますが、プレイするには内蔵SSDに移動する必要があります。PS4ゲームのみをプレイする場合は、外付けSSDでも問題ありません。
はい、PS5 Slim(CFI-2000シリーズ)でもM.2 SSDの増設は可能です。ただし、SSDスロットの構造が通常モデルと異なるため、大型のヒートシンクが付いたSSDは取り付けできない場合があります。PS5 Slim対応と明記されている製品を選ぶことをおすすめします。
多くのユーザーには2TBをおすすめします。1TBあたりの単価で見ると最もコストパフォーマンスが良く、大作ゲームを10本以上保存できます。予算を抑えたい場合は1TB、ゲームを削除せずに保存しておきたい場合は4TBを検討してください。
まとめ|PS5用SSD選びのポイントとおすすめ製品
PS5のストレージ不足を解消するには、M.2 SSDの増設が最も効果的な方法です。
SSDを選ぶ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
PS5用SSD選びのチェックリスト
・読み取り速度5,500MB/s以上 ・PCIe Gen 4 x4対応 ・ヒートシンク付き(または別途用意) ・ヒートシンク含めて高さ11.25mm以下 ・信頼できるメーカーの製品 ・容量は1TB以上(2TB推奨)
10種類紹介しましたが、正直なところWD Black SN850X 2TBを買っておけば間違いありません。
コスパ・性能・信頼性すべてにおいて最高水準。PS5ユーザーに最も選ばれている定番モデルです。
取り付け作業は10〜15分程度で完了する簡単なものです。この記事の手順を参考に、ぜひSSD増設にチャレンジしてみてください。
ストレージの悩みから解放されて、快適なゲームライフを楽しみましょう。



























