「光回線を契約しているのに、ネットが遅い…」

マンションで光回線を使っているはずなのに、動画が止まったり、テレワーク中にビデオ会議が途切れたりして困っていませんか?その原因は「VDSL方式」にあるかもしれません。

VDSLは、マンション共用部までは光ファイバーで高速通信できるものの、そこから各部屋までは電話線(メタル回線)を使う方式です。この電話線がボトルネックとなり、最大速度が100Mbps程度に制限されてしまいます。

この記事では、VDSLしか使えないマンションにお住まいの方に向けて、速度改善の方法から代替手段まで詳しく解説します。あなたの状況に合った最適な解決策が必ず見つかります。

そもそもVDSLとは?光回線なのに遅い理由

まずは、VDSLの仕組みを理解しましょう。なぜ「光回線」なのに遅いのか、その理由がわかれば対策も立てやすくなります。

VDSLの仕組みをわかりやすく解説

VDSLとは「Very high-bit-rate Digital Subscriber Line」の略で、高速デジタル加入者線という意味です。簡単に言うと、光ファイバーと電話線を組み合わせた通信方式です。

VDSLの通信経路

電柱 → 光ファイバー → マンション共用部(MDF室) → 電話線 → 各部屋

マンションの共用部(MDF室)までは光ファイバーで高速通信できますが、そこから各部屋までは既存の電話線を使います。この電話線の部分で速度が大幅に落ちてしまうのです。

光配線方式・LAN配線方式との違い

マンションの光回線には、主に3つの配線方式があります。

配線方式最大速度特徴
光配線方式1Gbps〜10Gbps各部屋まで光ファイバーで接続。最も高速
LAN配線方式100Mbps〜1Gbps各部屋までLANケーブルで接続
VDSL方式100Mbps各部屋まで電話線で接続。最も遅い

同じ「光回線対応マンション」でも、配線方式によって速度が10倍以上違うことがあります。VDSL方式は最も古い方式で、築年数の古いマンションに多く採用されています。

VDSLが遅くなる3つの原因

VDSLが遅い理由は、大きく3つあります。

VDSLが遅い3つの原因

  1. 電話線の物理的な限界 電話線(メタル回線)は、もともと音声通話用に設計されたもので、高速データ通信には向いていません。最大速度は100Mbps程度が限界です。

  2. ノイズの影響を受けやすい 電話線は電磁波の影響を受けやすく、他の電子機器からのノイズで通信品質が低下することがあります。

  3. 利用者が多いと速度が落ちる マンション全体で回線を共有するため、同じ時間帯に多くの住民がインターネットを使うと、速度が低下します。特に夜間(19時〜23時頃)は混雑しやすい傾向があります。


あなたのマンションがVDSLしか使えない理由

「なぜうちのマンションはVDSLなの?」という疑問にお答えします。

建物の築年数と設備の関係

VDSLは、2000年代前半に多く採用された配線方式です。この頃のマンションは、各部屋への光ファイバー引き込み工事を想定した設計になっていないことが多いです。

総務省の調査によると、光ファイバーの全国普及率は年々上昇していますが、古いマンションではVDSL方式が依然として主流となっています。

出典:総務省「情報通信白書」

管理組合・大家の方針

光配線方式への切り替えには、マンション共用部の工事が必要です。この工事を行うかどうかは、以下の関係者の判断によります。

マンションの種類決定権者
分譲マンション管理組合(総会での決議が必要)
賃貸マンション大家・オーナー
賃貸マンション(管理会社委託)管理会社を通じて大家に確認

工事費用の負担や、工事期間中の影響を懸念して、切り替えが進まないケースも多いです。

将来的に光配線方式に変わる可能性は?

以下のケースでは、光配線方式への切り替えが行われる可能性があります。

光配線方式に変わる可能性があるケース

  • マンションの大規模修繕工事のタイミング
  • 入居者からの要望が多数寄せられた場合
  • 通信会社からの提案があった場合
  • マンション全体の資産価値向上を目的とした設備投資

ただし、切り替えには時間がかかることが多いため、今すぐ速度を改善したい場合は、次章で紹介する方法を試してみてください。


VDSLでも速度を改善する5つの方法

VDSLのまま速度を改善できる方法を紹介します。費用がかからない、または少額で試せる方法から順に解説します。

①ルーターを最新機種に交換する

古いルーターを使っている場合、ルーターの性能がボトルネックになっている可能性があります。

特に、2015年以前に購入したルーターは、最新のWi-Fi規格(Wi-Fi 6/6E)に対応していないことが多いです。ルーターを最新機種に交換するだけで、Wi-Fi接続時の速度が改善することがあります。

Wi-Fi 6対応ルーターは、5,000円〜15,000円程度で購入できます。プロバイダからレンタルしている場合は、最新機種への交換を申し込むこともできます。

②有線LANで接続する

Wi-Fiではなく、LANケーブルで直接接続すると、通信が安定し速度が向上することがあります。

Wi-Fiは電波状況によって速度が変動しますが、有線接続なら安定した速度が得られます。特にテレワークやオンラインゲームなど、安定性が重要な用途では有線接続がおすすめです。

③IPv6(IPoE)対応プロバイダに変更する

IPv6(IPoE)とは、従来のIPv4(PPPoE)よりも混雑しにくい新しい接続方式です。

IPv6(IPoE)のメリット

  • 回線の混雑を避けて通信できる
  • 特に夜間のピーク時に効果を発揮
  • 追加料金なしで利用できるプロバイダも多い

現在お使いのプロバイダがIPv6に対応していない場合は、対応プロバイダへの変更を検討してみてください。

IPv6に対応しているルーターが必要です。ルーターの仕様を確認し、対応していない場合は買い替えが必要になります。

④LANケーブルのカテゴリを確認する

意外と見落としがちなのが、LANケーブルの規格です。

カテゴリ最大速度推奨用途
Cat5100Mbps非推奨(古い規格)
Cat5e1Gbps一般的な用途
Cat61Gbps高速通信向け
Cat6A/Cat710Gbps超高速通信向け

VDSLの最大速度は100Mbpsなので、Cat5eでも十分ですが、古いCat5ケーブルを使っている場合は、Cat5e以上に交換することをおすすめします。

⑤利用時間帯をずらす

マンションの回線は住民で共有するため、多くの人が使う時間帯は混雑して速度が落ちます。

混雑しやすい時間帯

  • 平日:19時〜23時(帰宅後のゴールデンタイム)
  • 休日:終日混雑しやすいが、特に夜間

大容量ファイルのダウンロードや、システムアップデートなどは、深夜や早朝に行うと快適です。


VDSLから脱出!代替インターネット回線4選

VDSLでの改善に限界を感じた場合は、別の回線に乗り換えることを検討しましょう。

①戸建てプランを契約する(直引き)

マンションでも、条件を満たせば「戸建てプラン(ファミリータイプ)」を契約できる場合があります。これは、電柱から直接自分の部屋に光ファイバーを引き込む方法です。

戸建てプランのメリット・デメリット

メリットデメリット
最大1〜10Gbpsの高速通信大家・管理組合の許可が必要
他の住民の影響を受けない月額料金がマンションタイプより高い
安定した速度が得られる工事が必要(穴あけの可能性も)

マンションの低層階(1〜3階程度)であれば、戸建てプランが使える可能性が高いです。高層階では、技術的に引き込みが難しい場合があります。

②ホームルーター(置くだけWi-Fi)

工事不要で、コンセントに挿すだけで使えるのがホームルーターです。大家の許可も不要なため、最も手軽な代替手段です。

主なホームルーターサービス

サービス名月額料金目安最大速度(下り)
ドコモhome5G4,950円4.2Gbps
WiMAX4,000〜5,000円4.2Gbps
ソフトバンクエアー5,368円2.1Gbps

5G対応エリアであれば、VDSLよりも高速な通信が期待できます。ただし、電波状況によって速度が変動するため、エリア確認は必ず行いましょう。

③モバイルWi-Fi

持ち運びができるモバイルWi-Fiも選択肢の一つです。外出先でもインターネットを使いたい方に向いています。

ただし、自宅メインで使う場合は、ホームルーターの方が電波をキャッチしやすく安定します。

④ケーブルテレビ(CATV)回線

建物にケーブルテレビの設備が導入されている場合、CATV回線のインターネットを利用できる可能性があります。

VDSLとは異なる設備を使うため、VDSLがNGでもCATVならOKというケースがあります。ただし、上り速度が遅いというデメリットがあります。


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【比較表】VDSLと代替回線の速度・料金

VDSLと代替回線を比較してみましょう。

回線種類最大速度(下り)月額料金目安工事許可
VDSL(現状)100Mbps3,500〜4,500円不要不要
戸建てプラン(直引き)1〜10Gbps4,500〜6,000円必要必要
ホームルーター2〜4Gbps(理論値)4,000〜5,500円不要不要
モバイルWi-Fi2〜3Gbps(理論値)3,000〜4,500円不要不要
CATV100Mbps〜1Gbps4,000〜6,000円場合による場合による

「最大速度」は理論上の数値です。実際の速度は環境によって大きく異なります。一般的に、戸建てプラン(光配線)>ホームルーター≧VDSL という順で実測値が出る傾向があります。

状況別おすすめの対処法

あなたの状況に合ったおすすめの対処法を紹介します。

テレワーク・Web会議が多い人

Web会議に必要な速度は、高画質でも上下4Mbps程度です。VDSLの速度でも本来は十分ですが、混雑時間帯に速度が落ちると支障が出ます。

おすすめの対処法:

  1. まずはIPv6対応プロバイダへの変更を試す
  2. 改善しなければホームルーターを検討
  3. 長期的には戸建てプランへの乗り換えも視野に

オンラインゲームをする人

FPSや格闘ゲームなど、反応速度が重要なゲームでは「ping値(遅延)」が重要です。VDSLはping値が高くなりがちで、ラグが発生することがあります。

おすすめの対処法:

  1. 有線LAN接続を徹底する
  2. IPv6対応プロバイダに変更する
  3. 本格的にプレイするなら戸建てプランへの乗り換えを強くおすすめ

ホームルーターは、光回線に比べてping値が高くなりがちです。オンラインゲームをメインに考えている場合は、戸建てプラン(光配線方式)が最適です。

動画視聴がメインの人

YouTube、Netflix、Amazon Prime Videoなどの動画視聴であれば、VDSLの速度でも4K動画(25Mbps必要)まで視聴可能です。

ただし、混雑時間帯に止まることがある場合は、IPv6対応プロバイダへの変更やホームルーターへの乗り換えを検討してください。

とにかく費用を抑えたい人

費用を抑えたい場合は、まず無料〜低コストでできる改善策を試しましょう。

費用を抑えた改善策(優先順)

  1. IPv6対応プロバイダへの変更(無料〜数百円/月)
  2. LANケーブルの交換(数百円〜)
  3. ルーターの交換(5,000円〜)
  4. 利用時間帯の工夫(無料)


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よくある質問(FAQ)

VDSLでも100Mbps出ることはあるの?

理論上の最大速度は100Mbpsですが、実際にはその速度が出ることは稀です。一般的には、下り30〜70Mbps、上り10〜30Mbps程度が実測値の目安です。混雑時間帯にはさらに低下することがあります。

管理組合に光配線方式への切り替えを要望できる?

できます。分譲マンションの場合、住民として管理組合に要望を出すことができます。ただし、工事費用や工期の問題があるため、すぐに実現するとは限りません。同じ要望を持つ住民を集めて、一緒に要望すると効果的です。

マンションで戸建てプランを契約するには許可が必要?

はい、必要です。電柱から直接光ファイバーを引き込む工事を行うため、大家(賃貸の場合)または管理組合(分譲の場合)の許可が必要です。また、高層階では技術的に引き込みが難しい場合もあります。

VDSLとホームルーター、どっちが速い?

環境によります。5G対応エリアで電波状況が良好な場合、ホームルーターの方が速いことがあります。一方、電波状況が悪い場合はVDSLの方が安定することも。実際に試してみるのが確実です。多くのホームルーターサービスは、契約後一定期間内であればキャンセル可能です。

IPv6にすればVDSLでも速くなる?

混雑時間帯には効果が期待できます。IPv6(IPoE)は、従来のIPv4(PPPoE)よりも混雑しにくい接続方式です。ただし、VDSLの物理的な速度制限(100Mbps)を超えることはできません。

引っ越し先で光配線方式のマンションを選ぶにはどうすればいい?

物件探しの際に、「光配線方式」「光ファイバー完備」などの条件で絞り込みましょう。不動産会社や管理会社に、配線方式を直接確認するのが確実です。「光回線対応」だけではVDSL方式の可能性があるので注意してください。


まとめ

VDSLしか使えないマンションでの対処法について解説しました。

この記事のポイント

  • VDSLは、マンション共用部から各部屋まで電話線を使う方式で、最大100Mbpsに制限される
  • まずはIPv6対応プロバイダへの変更、ルーター交換、有線接続などの改善策を試す
  • 改善が難しい場合は、戸建てプラン(直引き)やホームルーターへの乗り換えを検討
  • オンラインゲームを本格的にやるなら、戸建てプラン(光配線方式)がベスト
  • スマホキャリアに合わせて光回線を選ぶと、セット割でお得

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