光回線が夜だけ遅い原因5つと改善策|今すぐ試せる対処法

「日中は普通に使えるのに、夜になると急にネットが遅くなる…」
あなたも、こんな経験はありませんか?動画を観ようとしたら読み込みがぐるぐる回り続ける。オンラインゲームでラグが発生して負けてしまう。テレワーク中のビデオ会議で画面がカクカクして、大事な話を聞き逃してしまう。せっかく光回線を契約しているのに、夜だけ遅くなるのは本当にストレスですよね。
実は、夜間の速度低下には明確な原因があり、多くの場合は適切な対策で改善できます。この記事では、光回線が夜だけ遅くなる5つの主な原因と、自分で試せる7つの改善策を詳しく解説します。さらに、対策しても改善しない場合の回線・プロバイダの見直し方まで、あなたの状況に合わせた解決策をお伝えします。
この記事を読み終える頃には、なぜ夜だけ遅くなるのかがスッキリ理解でき、今夜から試せる具体的なアクションが明確になっているはずです。
光回線が夜だけ遅くなる5つの主な原因
夜間にインターネット速度が低下する現象には、主に5つの原因が考えられます。あなたのケースがどれに該当するかを把握することが、効果的な対策への第一歩です。
原因①:回線の混雑(ゴールデンタイム問題)
夜間の速度低下で最も一般的な原因が、回線の混雑です。総務省の通信利用動向調査によると、インターネットの利用が最も集中するのは19時から23時の時間帯で、この時間は「ゴールデンタイム」とも呼ばれています(参考:総務省 情報通信白書)。
光回線は電柱から自宅まで光ファイバーケーブルで繋がっていますが、多くの場合、近隣の複数世帯で回線を共有しています。特にマンションタイプでは、建物全体で1本の回線を分け合っているため、同じ時間帯に多くの住人がインターネットを使うと、1世帯あたりの帯域が狭くなり速度が低下します。これは道路の渋滞と同じ原理です。
原因②:プロバイダ側の設備不足
光回線の速度低下は、契約しているプロバイダ(ISP:インターネットサービスプロバイダ)の設備能力が利用者数に追いついていない場合にも発生します。
プロバイダは、NTTなどの回線事業者とインターネット網を結ぶ役割を担っています。契約者数が増えているにもかかわらず設備増強が追いついていないプロバイダでは、特に混雑時間帯に速度が出にくくなります。同じ光回線を使っていても、プロバイダによって夜間の速度に大きな差が出るのはこのためです。
原因③:マンションの配線方式(VDSL・LAN配線)
マンションにお住まいの場合、建物内の配線方式が速度に大きく影響します。マンション向け光回線には主に3つの配線方式があります。
| 配線方式 | 最大速度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 光配線方式 | 最大1Gbps | 各部屋まで光ファイバーで接続。最も高速 |
| LAN配線方式 | 最大100Mbps〜1Gbps | 共用部からLANケーブルで各部屋に接続 |
| VDSL方式 | 最大100Mbps | 共用部から電話回線(メタル線)で各部屋に接続 |
築年数の古いマンションに多いVDSL方式は、共用部までは光ファイバーでも、そこから各部屋までは電話回線を使うため、理論上の最大速度が100Mbpsに制限されます。さらに夜間の混雑が重なると、実測値が10Mbps以下になることも珍しくありません。
原因④:IPv4 PPPoE接続による網終端装置の混雑
少し専門的な話になりますが、インターネット接続には「IPv4 PPPoE」と「IPv6 IPoE」という2つの主な接続方式があります。
従来のIPv4 PPPoE接続では、プロバイダとNTT回線の接続点にある「網終端装置(POI)」を経由します。この網終端装置が混雑のボトルネックになりやすく、利用者が集中する夜間に速度低下を引き起こします。
一方、IPv6 IPoE接続では網終端装置を経由しない仕組みになっているため、混雑の影響を受けにくく、夜間でも安定した速度が出やすいとされています。現在の契約がIPv4 PPPoE接続のままになっている場合、これが夜間速度低下の大きな原因になっている可能性があります。
原因⑤:自宅の通信機器・ルーターの問題
回線やプロバイダの問題ではなく、自宅の通信機器に原因がある場合もあります。
古いルーターは最新の通信規格に対応していなかったり、処理能力が不足していたりして、光回線の性能を十分に発揮できないことがあります。また、長時間稼働し続けることでメモリにデータが蓄積し、動作が遅くなるケースもあります。Wi-Fiルーターの設置場所が悪く、電波が届きにくい環境になっている場合も速度低下の原因となります。
【自己診断】夜間の速度低下の原因を特定する方法
対策を講じる前に、まずは原因を特定することが重要です。以下の4つのステップで自己診断を行いましょう。
ステップ1:通信速度を測定する(時間帯別)
まずは現状を数値で把握します。速度測定サイト(例:fast.com)で、異なる時間帯の速度を測定してください。
- 測定推奨時間: 午前中(9〜11時)、午後(14〜16時)、夜間(20〜22時)
- 測定項目: ダウンロード速度、アップロード速度
日中と夜間で速度に大きな差がある場合は、回線やプロバイダの混雑が原因である可能性が高いです。一日を通して速度が出ない場合は、機器や配線方式の問題が疑われます。
ステップ2:接続方式を確認する(IPv4 or IPv6)
現在の接続方式がIPv4なのかIPv6なのかを確認しましょう。確認方法は、「IPv6 確認」などで検索すると表示される確認サイトを利用するのが簡単です。
IPv4のみで接続されている場合、IPv6/IPoE接続に切り替えることで大幅な速度改善が期待できます。
ステップ3:有線接続で測定して機器の問題を切り分ける
Wi-Fiで速度が出ない場合、ルーターからパソコンにLANケーブルで直接接続して速度を測定してみてください。
有線接続で速度が改善する場合は、Wi-Fi環境(ルーターの性能、設置場所、電波干渉)に問題があります。有線でも遅い場合は、回線側の問題である可能性が高いです。
ステップ4:マンションの配線方式を確認する
マンションにお住まいの場合、配線方式を確認しましょう。確認方法としては、契約書類を確認する、管理会社に問い合わせる、NTTに問い合わせる(0120-116-116)などがあります。
VDSL方式の場合は、設備の制約上、回線側での大幅な速度改善は難しいため、後述する代替手段の検討が現実的な選択肢となります。
今すぐ試せる!夜間の速度低下を改善する7つの対策
原因が特定できたら、以下の対策を試してみましょう。費用をかけずにできるものから順に紹介します。
対策①:ルーターを再起動する
最も手軽で効果的な対策が、ルーターの再起動です。電源を抜いて10秒ほど待ち、再度電源を入れるだけで、蓄積したキャッシュがクリアされ、動作が改善することがあります。週に1回程度の定期的な再起動を習慣にするのもおすすめです。
対策②:ルーターの設置場所を見直す
Wi-Fiルーターは設置場所によって電波の届き方が大きく変わります。理想的な設置場所は以下の通りです。
- 床から1〜2mの高さに設置する
- 部屋の中央付近に置く
- 電子レンジや水槽の近くを避ける(電波干渉の原因)
- 金属製の家具や壁から離す
対策③:有線LAN接続に切り替える
可能であれば、Wi-Fiではなく有線LAN接続を使用することで、安定した通信が可能になります。特にオンラインゲームやビデオ会議など、安定性が求められる用途では有線接続が推奨されます。
対策④:LANケーブルをCAT6以上に交換する
使用しているLANケーブルが古い場合、ケーブル自体がボトルネックになっている可能性があります。光回線の速度を活かすためには、CAT6(カテゴリ6)以上のケーブルを使用しましょう。CAT5やCAT5eでは最大100Mbps〜1Gbpsですが、CAT6以上であれば1Gbps以上の通信に対応しています。
対策⑤:IPv6/IPoE接続に切り替える【効果大】
夜間の速度低下に最も効果的な対策の一つが、IPv6/IPoE接続(v6プラスなど)への切り替えです。多くのプロバイダでは追加料金なしでIPv6/IPoE接続を提供しています。
切り替え手順の概要は以下の通りです。
- 契約中のプロバイダがIPv6/IPoE接続に対応しているか確認
- プロバイダの会員ページまたは電話で申し込み
- IPv6対応ルーターを用意(レンタルまたは購入)
- 開通後、接続設定を行う
詳細な設定方法は各プロバイダの公式サイトで確認できます。
対策⑥:ルーターを最新機種に買い替える
5年以上前のルーターを使用している場合は、買い替えを検討しましょう。最新のルーターは以下のようなメリットがあります。
- Wi-Fi 6(802.11ax)対応で高速・安定通信
- IPv6/IPoE接続に標準対応
- 複数端末の同時接続に強い
- ビームフォーミング機能で特定端末への電波を強化
目安として、Wi-Fi 6対応のルーターは8,000円〜15,000円程度で購入できます。
対策⑦:接続機器を整理する
同じルーターに多数の機器を接続していると、帯域を奪い合って速度が低下します。使用していないスマートホームデバイスやゲーム機のWi-Fi接続をオフにするなど、接続機器を整理してみましょう。
対策しても改善しない場合は回線・プロバイダの見直しを
上記の対策を試しても改善が見られない場合は、回線やプロバイダ自体を見直す時期かもしれません。
乗り換えを検討すべき3つのサイン
以下に当てはまる場合は、乗り換えを検討する価値があります。
- IPv6/IPoE接続にしても夜間速度が改善しない
- 有線接続でも常時50Mbps以下しか出ない
- プロバイダの評判を調べると同様の不満が多い
夜間も安定しやすい光回線の選び方
乗り換え先を選ぶ際は、以下のポイントを重視しましょう。
- IPv6/IPoE接続に標準対応していること
- 回線とプロバイダ一体型でたらい回しにされにくい
- 夜間の実測速度に関する口コミが良好
- お使いのスマホとのセット割があればお得
GMO光アクセス(GMOとくとくBB光)
GMO光アクセスは、GMOインターネットグループが提供する光回線サービスです。v6プラス(IPv6/IPoE接続)に標準対応しており、夜間の混雑時間帯でも安定した速度が出やすいのが特徴です。
主なメリット:
- v6プラス対応で混雑を回避
- シンプルな料金体系(戸建て4,818円/月、マンション3,773円/月)
- 契約期間の縛りなし、解約金0円
- 高性能Wi-Fiルーター無料レンタル
注意点:
- 新規開通まで2〜4週間程度かかる場合がある
- 地域によっては工事が必要
ビッグローブ光
ビッグローブ光は、老舗プロバイダBIGLOBEが提供する光コラボレーションサービスです。IPv6オプション(IPoE接続)に対応しており、安定した通信品質に定評があります。
主なメリット:
- IPv6オプション(IPoE接続)対応
- auスマートバリュー、UQモバイル自宅セット割に対応
- 引っ越し先でも工事費無料で継続利用可能
- 老舗プロバイダの安心感
注意点:
- 3年契約が基本(更新月以外の解約で違約金発生)
- 最大限のお得さを享受するには条件がある
おすすめ光回線4社の比較表
| サービス名 | 月額料金(戸建て) | 月額料金(マンション) | IPv6/IPoE | スマホセット割 |
|---|---|---|---|---|
| GMO光アクセス | 4,818円 | 3,773円 | ○ | なし |
| ビッグローブ光 | 5,478円 | 4,378円 | ○ | au・UQモバイル |
| ソフトバンク光 | 5,720円 | 4,180円 | ○ | ソフトバンク・Y!mobile |
| フレッツ光 | 約5,940円+プロバイダ料 | 約3,355円+プロバイダ料 | プロバイダによる | プロバイダによる |
※料金は代表的なプランの例です。キャンペーンや契約条件により変動します。
ソフトバンク光
ソフトバンクユーザーなら、ソフトバンク光がおすすめです。おうち割光セットで毎月最大1,100円のスマホ代割引が受けられ、家族全員分が対象になるため、ソフトバンクユーザーが多い家庭ほどお得になります。
主なメリット:
- 光BBユニットでIPv6高速ハイブリッド対応
- ソフトバンク・Y!mobileスマホとのセット割
- 他社からの乗り換え時の違約金を還元
注意点:
- IPv6高速通信には光BBユニット(月額513円)が必要
- 2年契約が基本
マンションで速度が出ない場合の代替手段
マンションでVDSL方式のため速度改善が難しい場合は、以下の代替手段を検討しましょう。
戸建てプランを個別に引く
マンションであっても、管理会社や大家の許可が得られれば、戸建てプランを個別に引き込むことが可能な場合があります。電柱から直接自室に光ファイバーを引き込むため、他の住人の影響を受けず、最大1Gbps〜10Gbpsの速度が期待できます。
ただし、工事が必要なこと、退去時の原状回復義務が生じる可能性があること、管理会社の許可が必要なことには注意が必要です。まずは管理会社に相談してみることをおすすめします。
5Gホームルーターを検討する
工事不要で導入できる5G対応ホームルーター(ドコモhome 5G、WiMAX +5G、ソフトバンクエアーなど)も選択肢の一つです。コンセントに挿すだけで使え、最新機種は下り最大4Gbps以上の理論値を持つものもあります。
ただし、電波状況に左右される点、光回線に比べると安定性で劣る場合がある点、完全無制限ではないサービスもある点には注意が必要です。提供エリアや電波状況は、各サービスの公式サイトで事前に確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: 夜だけ遅いのはプロバイダのせいですか?
A: プロバイダの設備能力不足が原因の場合もありますが、回線自体の混雑や自宅の機器が原因の場合もあります。まずはこの記事の自己診断ステップで原因を切り分けてみてください。IPv6/IPoE接続に切り替えても改善しない場合は、プロバイダの変更を検討する価値があります。
Q2: IPv6にすれば必ず速くなりますか?
A: IPv6/IPoE接続は、網終端装置の混雑を回避できるため、夜間の速度低下には効果的です。ただし、マンションの配線方式がVDSLの場合は、そもそもの最大速度が100Mbpsに制限されるため、大幅な改善は難しい場合があります。
Q3: ルーターを変えれば改善しますか?
A: 5年以上前のルーターを使用している場合や、IPv6/IPoE接続に対応していないルーターの場合は、買い替えで改善する可能性があります。ただし、回線やプロバイダ側の問題が主原因の場合は、ルーターだけ変えても大きな改善は期待できません。
Q4: マンションのVDSLは改善できませんか?
A: VDSL方式自体の最大速度(100Mbps)を超えることはできませんが、IPv6/IPoE接続への切り替えやルーターの見直しで、その範囲内での改善は可能です。根本的な解決には、管理組合への光配線化の要望、戸建てプランの個別契約、5Gホームルーターの利用などを検討してください。
Q5: 乗り換え時の違約金が心配です
A: 多くの光回線サービスでは、他社からの乗り換え時に発生する違約金を還元するキャンペーンを実施しています。例えば、ソフトバンク光では他社の違約金・撤去工事費を最大10万円まで還元しています。乗り換え先のキャンペーン内容を事前に確認することをおすすめします。
まとめ
光回線が夜だけ遅くなる原因は、主に以下の5つです。
- 回線の混雑(ゴールデンタイム問題)
- プロバイダ側の設備不足
- マンションの配線方式(VDSL・LAN配線)
- IPv4 PPPoE接続による網終端装置の混雑
- 自宅の通信機器・ルーターの問題
まずは自己診断で原因を特定し、ルーターの再起動やIPv6/IPoE接続への切り替えなど、費用をかけずにできる対策から試してみてください。特にIPv6/IPoE接続への切り替えは効果が大きいため、まだの方はぜひ検討をおすすめします。
対策を講じても改善しない場合は、回線やプロバイダの見直しが現実的な解決策となります。その際は、IPv6/IPoE接続に標準対応しており、夜間の実測速度に定評のあるサービスを選ぶことがポイントです。
状況別の推奨アクション:
- 今すぐできることを試したい → ルーター再起動、設置場所の見直し、IPv6接続の確認
- 設備投資を検討できる → Wi-Fi 6対応ルーターへの買い替え、LANケーブルの交換
- 根本的に解決したい → 回線・プロバイダの乗り換えを検討
快適なインターネット環境は、現代の生活において欠かせないものです。この記事が、あなたの夜間のストレス解消の一助となれば幸いです。
























