フレッツ光の転用はしないほうがいい？判断基準7つを徹底解説

「フレッツ光から光コラボに転用すると安くなるって聞いたけど、本当に転用していいの？」 「ネットで調べたら『転用しないほうがいい』って書いてあって不安…」 「営業の電話で転用を勧められたけど、なんだか怪しい気がする…」

フレッツ光の「転用」について、このような悩みを抱えていませんか？

結論からお伝えすると、転用が「お得」か「損」かは、あなたの状況によって大きく異なります。

転用しないほうがいい人もいれば、転用したほうがお得になる人もいます。大切なのは、自分がどちらに当てはまるのかを正しく判断することです。

この記事では、フレッツ光の転用を「しないほうがいい人」の具体的な条件7つを詳しく解説します。また、転用のメリット・デメリット、悪質な営業への対処法、転用する場合のおすすめの選び方まで、あなたの判断に必要な情報をすべてお伝えします。

記事を読み終える頃には、あなたが転用すべきかどうか、明確に判断できるようになっているはずです。

【結論】フレッツ光の転用をしないほうがいい人の特徴7つ

まず最初に、フレッツ光の転用をしないほうがいい人の特徴を7つ紹介します。以下の項目に1つでも当てはまる場合は、転用を慎重に検討してください。

①フレッツ光のポイントを貯めている・使いたい人

フレッツ光には「フレッツ光メンバーズクラブ」というポイントプログラムがあります。毎月の利用料金に応じてポイントが貯まり、商品や割引に交換できます。

転用すると、このポイントは失効します。貯まっているポイントが多い場合は、転用前に使い切るか、ポイントの価値と転用のメリットを比較検討する必要があります。

例えば、5,000ポイント（5,000円相当）貯まっている場合、転用で月500円安くなるとしても、ポイントの価値を取り戻すのに10ヶ月かかります。

②フレッツ光メンバーズクラブの特典を利用している人

フレッツ光メンバーズクラブでは、ポイント以外にも以下のような特典があります。

• セキュリティソフトの割引
• 会員限定のキャンペーン
• 優待サービス

これらの特典を活用している場合、転用後は利用できなくなります。特に、セキュリティソフトを割引価格で利用している場合は、転用後のコストを計算し直す必要があります。

③法人向けプラン・サービスを利用している人

フレッツ光の法人向けプランや、以下のようなサービスを利用している場合は、転用に注意が必要です。

法人でフレッツ光を利用している場合は、転用前に必ずNTTと転用先の事業者に影響範囲を確認してください。

④ひかり電話のオプション（ナンバーディスプレイ等）を使っている人

ひかり電話自体は転用後も継続利用できますが、一部のオプションサービスは転用先によって対応状況が異なります。

特に注意が必要なのは以下のオプションです。

• ナンバー・ディスプレイ
• ナンバー・リクエスト
• 迷惑電話おことわりサービス
• ボイスワープ
• FAXお知らせメール

これらのオプションを利用している場合は、転用先で同等のサービスが利用できるか、事前に確認しましょう。

⑤プロバイダを複数契約している人

フレッツ光では、複数のプロバイダを契約して用途によって使い分けることができます。例えば、仕事用と個人用でプロバイダを分けている場合などです。

転用すると、光コラボ事業者が指定するプロバイダ1社のみになります。複数プロバイダの利用ができなくなるため、現在複数契約している場合は転用に適しません。

⑥フレッツ光の工事費残債がある人

フレッツ光の工事費を分割払いしている場合、転用しても工事費の残債は引き続き支払う必要があります。

転用自体で工事費残債が一括請求されることは通常ありませんが、転用先のキャンペーンで「工事費実質無料」と謳っていても、それはあくまで転用先の工事費であり、フレッツ光の残債とは別です。

工事費残債がある場合は、残債の金額と転用のメリットを比較し、本当にお得になるか計算してみてください。

⑦現在のプロバイダに満足している人

転用すると、多くの場合、プロバイダが光コラボ事業者の指定するものに変更されます。現在のプロバイダのサービス（メールアドレス、セキュリティ、サポートなど）に満足している場合、転用によってそれらを失うことになります。

特に、長年使っているプロバイダのメールアドレスを仕事や各種サービスの登録に使用している場合、メールアドレスの変更は大きな手間になります。

そもそも「転用」とは？仕組みを正しく理解しよう

転用のメリット・デメリットを正しく理解するために、まずは「転用」の仕組みを確認しましょう。

転用と新規契約・事業者変更の違い

光回線の契約変更には、「転用」「新規契約」「事業者変更」の3つのパターンがあります。

「転用」とは、NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光から、光コラボレーション事業者（ドコモ光、ソフトバンク光、GMO光アクセスなど）のサービスに切り替えることを指します。

転用の大きな特徴は、工事が不要で、基本的に同じ回線設備をそのまま使い続けられる点です。これにより、工事費や工事待ちの時間を省くことができます。

転用で何が変わり、何が変わらないのか

転用によって変わること・変わらないことを整理します。

回線設備自体は同じフレッツ光のものを使い続けるため、転用によって回線品質が大きく変わることは基本的にありません。ただし、プロバイダが変わる場合は、プロバイダの設備状況によって実測速度が変わる可能性があります。

転用は取り消せる？フレッツ光に戻す方法

「転用して後悔したらどうしよう」と心配している方もいるかもしれません。

結論から言うと、転用後にフレッツ光に戻すことは可能ですが、「転用」の逆の手続き（フレッツ光への「復帰」）はできません。

フレッツ光に戻したい場合は、以下の流れになります。

1. 光コラボを解約
2. フレッツ光を新規契約

この場合、光コラボの解約金（契約期間内の場合）や、フレッツ光の新規契約手数料がかかる可能性があります。また、ひかり電話の電話番号が変わってしまう場合もあるため、注意が必要です。

フレッツ光から転用するデメリット5つ

ここからは、転用のデメリットを詳しく解説します。

デメリット①：フレッツ光のポイントが失効する

前述の通り、転用するとフレッツ光メンバーズクラブのポイントは失効します。

NTT東日本・西日本の公式サイトによると、転用手続き完了と同時にポイントは無効になり、転用後に使用することはできません（参考：NTT東日本「フレッツ光メンバーズクラブ」）。

転用を検討している場合は、まず現在のポイント残高を確認し、ポイントを使い切ってから転用することをおすすめします。

デメリット②：プロバイダが強制変更になる場合がある

光コラボ事業者によっては、プロバイダが固定されている場合があります。

例えば、ドコモ光ではプロバイダを選択できますが、ソフトバンク光では「Yahoo! BB」、GMO光アクセスでは「GMOとくとくBB」が自動的に適用されます。

現在利用しているプロバイダと異なる場合、以下の影響があります。

• プロバイダメールアドレスが使えなくなる（有料で残せる場合あり）
• プロバイダ独自のサービス（セキュリティ、サポートなど）が使えなくなる
• IPv6接続の設定が変わる場合がある

特に、プロバイダのメールアドレスを長年使っている場合は、メールアドレスの変更が大きな手間になります。

デメリット③：一部オプションサービスが使えなくなる

フレッツ光で利用している一部のオプションサービスは、転用後に利用できなくなる場合があります。

影響を受ける可能性があるサービスの例を挙げます。

• フレッツ・テレビ（転用先によっては継続可能）
• リモートサポートサービス
• ウイルスクリア（NTTのセキュリティサービス）
• フレッツ・あずけ〜る（オンラインストレージ）

これらのサービスを利用している場合は、転用先で同等のサービスが提供されているか確認してください。

デメリット④：サポート窓口が変わる

転用後は、問い合わせ先がNTTから光コラボ事業者に変わります。

NTTのサポート体制に慣れている方、NTTの信頼性を重視している方にとっては、デメリットと感じる場合があります。

ただし、回線設備自体はNTTのフレッツ光を使用しているため、回線に関するトラブル（断線など）はNTTが対応する場合もあります。

デメリット⑤：悪質な勧誘によるトラブルリスク

転用の手続き自体は安全ですが、転用を勧める悪質な営業によるトラブルが後を絶ちません。

総務省や消費者庁には、光回線の転用に関する相談が多数寄せられています（参考：総務省「電気通信サービスに係る苦情相談件数」）。

よくあるトラブルパターンとしては、以下のものがあります。

• 「NTTの者ですが」と偽って勧誘する
• 「料金が安くなる」とだけ説明し、デメリットを伝えない
• 「今だけ」「限定」と急かして契約させる
• 転用承諾番号を聞き出し、勝手に手続きを進める

悪質な勧誘への対処法については、後のセクションで詳しく解説します。

フレッツ光から転用するメリット4つ

デメリットばかりではなく、転用にはメリットもあります。公平な判断のために、メリットも確認しておきましょう。

メリット①：月額料金が安くなる可能性がある

転用の最大のメリットは、月額料金が安くなる可能性があることです。

フレッツ光は「回線料金（NTT）+ プロバイダ料金」という2社への支払いが必要ですが、光コラボでは回線とプロバイダがセットになった料金体系になります。

※料金は参考値であり、プランや契約状況によって異なります。

ただし、すべてのケースで安くなるわけではありません。現在の契約内容によっては、転用しても料金がほとんど変わらない、あるいは高くなる場合もあります。転用前に必ず料金シミュレーションを行いましょう。

メリット②：スマホとのセット割が使える

転用先の光コラボによっては、スマホとのセット割が適用される場合があります。

家族でスマホを複数台使っている場合、セット割の効果は非常に大きくなります。例えば、家族4人でドコモスマホを使っている場合、ドコモ光に転用すると月額最大4,400円の割引になります。

メリット③：キャッシュバックや特典を受けられる

転用時には、光コラボ事業者から新規契約者向けのキャッシュバックや特典を受けられることがあります。

代表的な特典としては、以下のものがあります。

• 現金キャッシュバック（数万円）
• ポイント進呈（dポイント、PayPayポイントなど）
• Wi-Fiルーター無料レンタル
• 月額料金の割引（〇ヶ月無料など）

ただし、キャッシュバックには受け取り条件がある場合が多いため、条件をよく確認してください。

メリット④：請求がまとまってシンプルになる

フレッツ光では、NTT（回線）とプロバイダの2社から別々に請求が来ますが、光コラボでは1社からの請求にまとまります。

請求が一本化されることで、以下のメリットがあります。

• 支払い管理がシンプルになる
• 料金明細がわかりやすくなる
• 問い合わせ先が一本化される

家計管理をシンプルにしたい方にとっては、地味ですが嬉しいメリットです。

転用してもいい人・転用すべき人の特徴

ここまでデメリットとメリットを見てきました。では、どんな人なら転用してもいいのでしょうか。

①ドコモ・au・ソフトバンクのスマホを使っている人

ドコモ、au、ソフトバンクのスマホを使っている場合、対応する光コラボに転用することでセット割が適用され、大きな節約になります。

特に、家族でスマホを複数台使っている場合は、セット割のメリットが最大化されます。

②フレッツ光の料金を高いと感じている人

現在のフレッツ光+プロバイダの料金が高いと感じている場合、転用によって料金を下げられる可能性があります。

現在の料金と、転用先の料金を具体的に比較してみてください。月額1,000円以上安くなるのであれば、転用のメリットは大きいと言えます。

③プロバイダに特にこだわりがない人

現在のプロバイダに特に思い入れがなく、メールアドレスも使っていない（またはGmailなどのフリーメールを使っている）場合、プロバイダが変わるデメリットは小さいです。

プロバイダにこだわりがない人にとって、転用のハードルは低いと言えます。

④工事費残債がなく、ポイントも使い切った人

フレッツ光の工事費残債がなく、メンバーズクラブのポイントも使い切っている場合、転用によるデメリットは最小限です。

この状態であれば、転用のメリットを最大限に享受できます。

転用するならどこがおすすめ？失敗しない選び方

転用を決めた場合、どの光コラボを選ぶかが重要です。ここでは、失敗しない選び方を解説します。

スマホキャリア別のおすすめ光コラボ

最もシンプルな選び方は、自分のスマホキャリアに合わせて選ぶことです。

セット割が適用されないスマホ（格安SIMやahamo）を使っている場合は、シンプルに月額料金が安い光コラボを選ぶのがおすすめです。

縛りなし・解約金0円で選ぶなら

「転用して後悔したらどうしよう」と不安な方は、契約期間の縛りがない光コラボを選ぶことで、リスクを最小化できます。

転用時に確認すべきチェックリスト

転用を申し込む前に、以下の項目を確認してください。

特に「転用承諾番号」は、必ずNTT東日本またはNTT西日本の公式窓口から取得してください。営業担当者に番号を教えたり、代わりに取得してもらったりしないようにしましょう。

悪質な転用営業の見分け方と断り方

転用の手続き自体は安全ですが、転用を勧める悪質な営業には注意が必要です。

こんな勧誘には要注意！危険なパターン5つ

以下のような勧誘は、悪質な可能性が高いです。

1. 「NTTの者ですが」「NTTの代理店ですが」と名乗る

   • 実際にはNTTとは無関係な場合が多い

2. 「料金が安くなる」とだけ説明し、デメリットを伝えない

   • 正当な営業であれば、デメリットも説明します

3. 「今だけ」「今日中に決めないと」と急かす

   • 急かして冷静な判断をさせないのは悪質営業の常套手段

4. 「転用承諾番号を教えてください」と言う

   • 転用承諾番号は、自分で正式に申し込む際に使うもの

5. 「アンケートに答えるだけ」と言って情報を聞き出す

   • アンケートを装って契約に必要な情報を取得しようとする

断り方のフレーズ例

悪質な勧誘を断る際のフレーズ例を紹介します。

• 「結構です。必要ありません」
• 「検討しますので、資料を送ってください」（その後無視）
• 「フレッツ光を継続する予定です」
• 「転用は考えていません」
• 「NTTに直接確認します」

ポイントは、曖昧な返事をしないことです。「ちょっと考えます」「家族に相談します」と言うと、再度連絡が来る可能性があります。

契約してしまった場合の対処法（クーリングオフ）

もし悪質な勧誘によって契約してしまった場合でも、一定期間内であれば契約を解除できます。

電気通信サービスには「初期契約解除制度」が適用され、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、理由を問わず契約を解除できます（参考：総務省「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」）。

契約解除を希望する場合は、以下の対応を取ってください。

1. 契約書面を確認し、契約日を特定する
2. 8日以内に、光コラボ事業者に書面で契約解除を通知する
3. 書面は配達記録が残る方法（内容証明郵便など）で送付する

不安な場合は、消費者ホットライン（188）に相談することをおすすめします。

よくある質問（FAQ）

まとめ

フレッツ光の転用について、しないほうがいい人・してもいい人の特徴をまとめます。

転用しないほうがいい人

転用してもいい人

判断のフローチャート（提案）

記事に図解を挿入する場合、以下のフローチャートが効果的です。

[フレッツ光のポイントは貯まっている？]
    ↓ はい → 使い切ってから検討
    ↓ いいえ
[法人向けサービスを使っている？]
    ↓ はい → 転用しないほうがいい
    ↓ いいえ
[スマホのセット割は使える？]
    ↓ はい → 転用がおすすめ
    ↓ いいえ
[月額料金は安くなる？]
    ↓ はい → 転用を検討
    ↓ いいえ → 転用しないほうがいい

転用は「すべての人にお得」というわけではありません。あなたの状況に合わせて、メリットとデメリットを比較し、最適な判断をしてください。

転用を決めた場合は、必ずNTTの公式窓口から転用承諾番号を取得し、信頼できる光コラボ事業者に申し込むようにしましょう。