「iPhoneからChromecastに接続しようとしたけど、うまくいかない…」
そんな状況に困っていませんか?Chromecastを買ったのにテレビで動画が観られないと、非常にもどかしいですよね。
iPhoneとChromecastが接続できない原因は、主にWi-Fi設定・アプリの設定・デバイス本体の問題の3つに分類できます。原因を特定すれば、ほとんどの場合は自分で解決できます。
この記事では、接続できない6つの原因と、今すぐ試せる10の対処法を詳しく解説します。正しい接続手順や、よくある誤解(iPhoneのミラーリングについて)まで網羅しています。
この記事を読めば、iPhoneとChromecastを接続して、テレビで動画を楽しめるようになります。
iPhoneからChromecastに接続できない主な原因6つ
まずは、接続できない原因を把握しましょう。原因によって対処法が異なります。
iPhoneとChromecastが同じWi-Fiに接続されていない
最も多い原因がこれです。Chromecastは、同じWi-Fiネットワーク内にあるデバイスからしか接続を受け付けません。
よくあるパターン:
・iPhoneが4G/5Gのモバイル通信になっている
・iPhoneとChromecastが異なるWi-Fiに接続されている
・2.4GHzと5GHzで別のネットワークになっている
Google Homeアプリの設定が完了していない
Chromecastを使うには、iPhoneにGoogle Homeアプリをインストールし、初期セットアップを完了させる必要があります。セットアップが途中で止まっていたり、そもそもアプリがインストールされていなかったりすると接続できません。
Wi-Fiルーターの問題(2.4GHzと5GHzの違い)
家庭用Wi-Fiルーターには「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の2種類の周波数帯があります。iPhoneとChromecastが異なる周波数帯に接続されていると、お互いを認識できません。
| 周波数帯 | SSID例 | 特徴 |
| 2.4GHz | Buffalo-G-XXXX、aterm-XXXX-2g | 障害物に強い、遠くまで届く |
| 5GHz | Buffalo-A-XXXX、aterm-XXXX-5g | 高速だが障害物に弱い |
Chromecast本体の不具合
Chromecast自体にフリーズや一時的な不具合が発生していることがあります。長時間使用し続けていると、動作が不安定になることがあります。
iPhoneのローカルネットワーク設定がオフになっている
iOS 14以降、アプリごとに「ローカルネットワーク」へのアクセス許可が必要になりました。Google Homeアプリやキャスト対応アプリでこの設定がオフになっていると、Chromecastを検出できません。
使いたいアプリがChromecastに対応していない
すべてのアプリがChromecastに対応しているわけではありません。キャストに対応していないアプリでは、キャストアイコンが表示されません。
| 対応している主なアプリ | 対応していない主なアプリ |
| YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、Hulu、ABEMA、U-NEXT、Spotify | Apple TV+(非公式対応)、一部のローカルプレイヤーアプリ |
【今すぐ試せる】接続できない時の対処法10選
原因がわかったところで、具体的な対処法を紹介します。効果が出やすい順に並べていますので、上から試してみてください。
対処法1:iPhoneとChromecastのWi-Fiを確認する
最初に確認すべきは、両方が同じWi-Fiネットワークに接続されているかどうかです。
iPhoneのWi-Fi確認:
1. 「設定」アプリを開く
2. 「Wi-Fi」をタップ
3. 接続中のネットワーク名(SSID)を確認
ChromecastのWi-Fi確認:
1. Google Homeアプリを開く
2. Chromecastのタイルをタップ
3. 右上の歯車アイコン →「デバイス情報」
4. 「Wi-Fi」欄で接続先を確認
対処法2:Google Homeアプリでセットアップを確認する
Google Homeアプリを開いて、Chromecastが正しく表示されているか確認します。
1. App StoreからGoogle Homeアプリをインストール(未インストールの場合)
2. Googleアカウントでログイン
3. ホーム画面でChromecastが表示されているか確認
4. 表示されない場合は「デバイスを追加」→「新しいデバイス」からセットアップ
出典:Google公式「Chromecast のセットアップ」
対処法3:iPhoneのローカルネットワーク設定を確認する
iOS 14以降で必須の確認項目です。
1. 「設定」アプリを開く
2. 下にスクロールして「Google Home」を探してタップ
3. 「ローカルネットワーク」がオンになっているか確認
4. オフの場合はオンに切り替える
対処法4:Chromecastを再起動する
Chromecastの一時的な不具合を解消するため、再起動を行います。
Google Homeアプリから再起動する方法:
1. Google Homeアプリを開く
2. Chromecastのタイルをタップ
3. 右上の歯車アイコンをタップ
4. 右上の「︙」メニュー →「再起動」を選択
電源を抜いて再起動する方法:
1. ChromecastのUSBケーブルを電源から抜く
2. 30秒〜1分待つ
3. 再度接続する
対処法5:iPhoneを再起動する
iPhoneの一時的な不具合が原因の場合があります。
iPhone X以降:サイドボタンと音量ボタンを同時に長押し →「スライドで電源オフ」
iPhone 8以前:サイドボタン(または上部ボタン)を長押し →「スライドで電源オフ」
電源を切ってから30秒ほど待ち、再度電源を入れてください。
対処法6:Wi-Fiルーターを再起動する
ルーターの不具合で、デバイス間の通信がうまくいかないことがあります。
1. ルーターの電源を切る(コンセントを抜く)
2. 1〜2分待つ
3. 電源を入れ直す
4. 2〜3分待ってからWi-Fiに再接続
対処法7:Wi-Fiの周波数帯(2.4GHz/5GHz)を揃える
iPhoneとChromecastが同じ周波数帯のWi-Fiに接続されているか確認します。
最も確実な方法は、両方を2.4GHz帯のWi-Fiに接続することです。
1. iPhoneのWi-Fi設定で「2.4GHz」のSSID(末尾に「G」や「2g」が付くもの)に接続
2. Google HomeアプリでChromecastのWi-Fi設定を変更し、同じ2.4GHzのネットワークに接続
対処法8:Google Homeアプリを再インストールする
アプリの不具合が原因の可能性があります。
1. Google Homeアプリを長押しして削除
2. iPhoneを再起動
3. App StoreからGoogle Homeを再インストール
4. Googleアカウントでログイン
5. Chromecastが表示されるか確認
対処法9:Chromecastを初期化(リセット)する
上記の方法で改善しない場合、Chromecastを工場出荷状態に戻します。
Chromecast with Google TVの場合:
1. Chromecastの背面にあるボタンを長押し
2. LEDが黄色に点滅し始めたらボタンを離す
3. 白く点滅してリセット完了
旧型Chromecastの場合:
1. 本体のボタンを25秒以上長押し
2. LEDがオレンジに点滅したらボタンを離す
3. リセット完了後、Google Homeアプリで再セットアップ
出典:Google公式「Chromecast を出荷時設定にリセットする」
対処法10:ルーターの「APアイソレーション」設定を確認する
一部のルーターには「APアイソレーション」「プライバシーセパレーター」という機能があります。この機能がオンになっていると、同じWi-Fiに接続していてもデバイス同士が通信できません。
1. ルーターの管理画面にアクセス(通常は192.168.1.1や192.168.0.1)
2. 「無線LAN設定」または「Wi-Fi設定」を開く
3. 「APアイソレーション」「プライバシーセパレーター」「ネットワーク分離」などの項目を探す
4. オンになっている場合はオフに変更
5. 設定を保存してルーターを再起動
iPhoneとChromecastの正しい接続手順
一度基本に立ち返り、正しい接続手順を確認しましょう。
初期セットアップの手順
1. ChromecastをテレビのHDMI端子に接続し、電源を入れる
2. テレビの入力をChromecastに切り替える(HDMI1など)
3. 画面の指示に従い、Google Homeアプリをダウンロード
4. Google Homeアプリを開き、Googleアカウントでログイン
5. 「デバイスを追加」→「新しいデバイス」をタップ
6. Chromecastが検出されたらタップして選択
7. テレビに表示されたコードとアプリの表示が一致するか確認
8. Chromecastに名前を付ける(リビングのテレビなど)
9. Wi-Fiネットワークを選択し、パスワードを入力
10. セットアップ完了
動画をキャストする手順(YouTube、Netflix等)
1. iPhoneでYouTubeやNetflixなど対応アプリを開く
2. 動画を再生する
3. 画面上部または下部にある「キャスト」アイコン(長方形にWi-Fiマーク)をタップ
4. 表示されたChromecastを選択
5. テレビで動画が再生される
よくある誤解:iPhoneの「画面ミラーリング」はChromecastでは使えない
iPhoneユーザーがよく勘違いするポイントを解説します。
「キャスト」と「ミラーリング」の違い
| 機能 | キャスト(Chromecast) | ミラーリング(AirPlay) |
| 動作 | アプリが直接テレビに配信 | iPhone画面をそのままテレビに映す |
| 対応デバイス | Chromecast | Apple TV、AirPlay対応テレビ |
| iPhoneでの操作 | アプリ内のキャストボタン | コントロールセンター →「画面ミラーリング」 |
| 対応コンテンツ | 対応アプリの動画のみ | iPhoneの画面すべて |
iPhoneのコントロールセンターにある「画面ミラーリング」は、Chromecastでは使用できません。これはApple独自のAirPlay機能であり、Apple TVやAirPlay対応テレビでのみ動作します。
iPhoneの画面をそのまま映したい場合の方法
iPhoneの画面をそのままテレビに映したい場合は、以下の方法があります。
| 方法 | 必要なもの | 特徴 |
| Apple TV | Apple TV(HD または 4K) | AirPlayで完全対応、遅延少ない |
| AirPlay対応テレビ | 対応スマートテレビ | 追加機器不要 |
| Lightning-HDMIアダプタ | 純正アダプタ + HDMIケーブル | 有線接続で安定 |
| サードパーティアプリ | Replica等のアプリ | Chromecastでミラーリング可(有料・遅延あり) |
それでも接続できない場合
すべての対処法を試しても接続できない場合は、以下を検討してください。
Chromecastのファームウェアを確認する
Chromecastのソフトウェアが最新版か確認します。
1. Google Homeアプリを開く
2. Chromecastのタイルをタップ
3. 右上の歯車アイコン →「デバイス情報」
4. 「テクニカル情報」でファームウェアバージョンを確認
通常、Chromecastは自動でアップデートされます。極端に古いバージョンの場合は、電源を入れたまま数時間放置してみてください。
Googleサポートに問い合わせる
ハードウェアの不具合が疑われる場合は、Googleサポートに問い合わせましょう。
購入から1年以内であれば、保証対象になる可能性があります。
別のストリーミングデバイスを検討する
iPhoneとの相性を重視するなら、以下のデバイスも選択肢になります。
| デバイス | 価格帯 | iPhoneとの相性 |
| Apple TV 4K | 19,800円〜 | ◎(AirPlay完全対応) |
| Fire TV Stick | 4,980円〜 | ○(AirPlay非対応だがアプリで対応可) |
| Chromecast with Google TV | 4,980円〜 | ○(キャスト対応) |
FAQ(よくある質問)
iPhoneの「画面ミラーリング」はAirPlay機能であり、Chromecastには対応していません。ChromecastにはAirPlayがありませんので、コントロールセンターには表示されません。Chromecastを使う場合は、対応アプリ内の「キャスト」ボタンを使用してください。
iPhoneとChromecastが同じWi-Fiに接続されているか確認してください。また、iPhoneの「設定」→「Google Home」→「ローカルネットワーク」がオンになっているか確認してください。それでも見つからない場合は、Chromecastを初期化して再セットアップを試してください。
iPhoneとChromecastが同じWi-Fiに接続されていない可能性が高いです。Wi-Fi設定を確認してください。また、YouTubeアプリの「ローカルネットワーク」権限がオフになっている場合もキャストボタンが表示されません。
Wi-Fiの電波状況が不安定な可能性があります。ルーターに近づくか、5GHz帯のWi-Fiに切り替えてみてください。また、他のデバイスが帯域を使いすぎていないか確認してください。
はい、使えます。Chromecastへのキャストは、動画データを直接インターネットからChromecastが受信する仕組みです。iPhoneはリモコン代わりなので、他のアプリを使ったり画面をロックしたりしても再生は続きます。
Googleフォトアプリを使えば、Googleフォトにアップロードした写真や動画をChromecastでキャストできます。ただし、iPhoneの「写真」アプリから直接キャストする標準機能はありません。
まとめ
iPhoneからChromecastに接続できない問題の原因と対処法について解説しました。
この記事のポイント:
・最も多い原因は、iPhoneとChromecastが同じWi-Fiに接続されていないこと
・iPhoneの「ローカルネットワーク」設定がオンになっているか確認
・Wi-Fiの周波数帯(2.4GHz/5GHz)を揃える
・Chromecast・iPhone・ルーターの再起動で改善することが多い
・iPhoneの「画面ミラーリング」はChromecastでは使えない(キャストを使う)
・改善しない場合はChromecastの初期化を試す
まずは「対処法1:Wi-Fiの確認」と「対処法3:ローカルネットワーク設定の確認」を試してみてください。多くの場合はこの2つで解決します。
それでも接続できない場合は、Chromecastの再起動・初期化を試し、ルーターの設定(APアイソレーション)も確認してください。
iPhoneの画面をそのままテレビに映したい場合は、Chromecastではなく、Apple TVやAirPlay対応テレビ、または有線アダプタを使用する必要があります。





















