「CATVのネットが遅すぎる…でも解約したら違約金がかかるんだよな…」

動画が途中で止まる、リモートワークで会議が落ちる、オンラインゲームがラグだらけ。CATVのネット回線に不満を感じている方は少なくありません。

しかし、いざ解約しようと思っても、違約金がいくらかかるのかわからないと不安ですよね。テレビとセットで契約している場合は、さらに複雑に感じるかもしれません。

この記事では、CATVネット回線の違約金の仕組みと相場、主要CATV各社の違約金比較、そして違約金を抑えて解約する5つの方法を詳しく解説します。さらに「違約金を払ってでも乗り換えた方がお得なのか」を具体的な数字で計算する方法もお伝えします。

最後まで読めば、あなたが今すぐ解約すべきか、それとも更新月まで待つべきか、明確な判断ができるようになるはずです。


CATVネットの解約で発生する違約金の仕組み

まずは、CATVネットを解約する際に発生する違約金の基本的な仕組みを理解しましょう。

違約金が発生する理由と契約の種類

CATV(ケーブルテレビ)のインターネットサービスは、多くの場合「○年契約」という形で契約されています。契約期間中に解約すると「契約解除料」として違約金が発生します。

契約形態は主に以下の3種類があります。

2年契約(自動更新型)は、2年ごとに更新月があり、更新月以外の解約で違約金が発生します。最低利用期間のみは、最初の○ヶ月だけ縛りがあり、期間経過後は違約金なしで解約できます。縛りなしは、いつ解約しても違約金は発生しませんが、月額料金が高めに設定されていることが多いです。

お使いのCATVがどの契約形態か、契約書や請求書を確認してみてください。

2022年の法改正で違約金上限が変わった

2022年7月に施行された電気通信事業法の改正により、違約金の上限が大幅に引き下げられました。

出典:総務省「電気通信事業法の一部を改正する法律」

改正後のルールでは、違約金は月額料金の1ヶ月分相当が上限となっています。つまり、月額5,000円のプランなら、違約金も最大5,000円程度ということになります。

ただし、この改正は2022年7月1日以降に新規契約または更新された契約に適用されます。それ以前に契約し、まだ更新されていない場合は、旧ルール(数万円の違約金)が適用される可能性があります。契約時期を確認することが重要です。

違約金と撤去費用は別物

解約時にかかる費用は違約金だけではありません。別途「撤去費用」や「機器返却」が必要になる場合があります。

撤去費用は、自宅に引き込んだ回線設備を撤去するための工事費で、5,000円〜15,000円程度かかることがあります。ただし、撤去工事が必須かどうかはCATv事業者や建物の状況によって異なります。

また、レンタルしているモデムやルーターは返却が必要です。返却しないと機器代金を請求される場合があるため、注意してください。


主要CATV各社の違約金・解約金一覧

ここでは、主要なCATV事業者の違約金について具体的に見ていきます。

以下の情報は2025年1月時点のものです。料金やプラン内容は変更される可能性があるため、必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。

J:COM(ジェイコム)の違約金

J:COMは日本最大手のCATV事業者です。

J:COMの契約解除料は、2022年7月以降の契約では月額料金相当額が上限となっています。たとえば、ネット+テレビのパックで月額約6,000円のプランなら、違約金も約6,000円程度です。

ただし、2022年7月以前に契約した場合は、旧ルールが適用され、契約内容によっては10,000〜20,000円程度の違約金が発生する可能性があります。

出典:J:COM公式「ご解約について」

また、J:COMでは撤去工事費として10,780円(税込)が別途かかる場合があります。撤去工事が必要かどうかは、建物の状況や管理会社の指示によります。

イッツコム(iTSCOM)の違約金

イッツコムは東急沿線エリアを中心に展開するCATV事業者です。

イッツコムも法改正に対応しており、2022年7月以降の契約では違約金は月額料金1ヶ月分相当が上限です。

ただし、最低利用期間(6ヶ月など)内に解約すると、別途手数料が発生する場合があります。詳細は契約内容を確認してください。

ケーブルテレビ品川の違約金

地域密着型のCATV事業者の例として、ケーブルテレビ品川を挙げます。

地域CATV事業者も法改正の対象となるため、2022年7月以降の契約であれば違約金上限は月額料金1ヶ月分相当です。

地域CATVは事業者ごとにルールが異なるため、必ずお使いの事業者に直接確認することをおすすめします。

その他の地域CATV事業者

全国には300社以上のCATV事業者があります。違約金のルールは基本的に法改正後は統一されていますが、以下の点は事業者によって異なります。

項目事業者によって異なる点
契約更新月契約から24ヶ月後、26ヶ月後など
更新月の期間1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間など
撤去工事費無料〜15,000円程度
機器返却方法郵送、店頭持ち込み、引き取りなど

CATVネットの遅さの原因|解約前に確認すべきこと

解約を決める前に、本当にCATVネットが遅いのか、改善の余地はないのかを確認しておきましょう。

CATVが遅い3つの理由

CATVのインターネットが遅い理由は主に3つあります。

1つ目は回線方式の違いです。CATVは同軸ケーブル(テレビ用のケーブル)を使用しているため、光ファイバーを使う光回線に比べて通信速度が遅くなりがちです。特に上り速度(アップロード)は光回線の10分の1程度しか出ないことが多いです。

2つ目は共有回線による混雑です。CATVは地域のユーザーで回線を共有しているため、夜間など利用者が増える時間帯は速度が低下しやすくなります。

3つ目はモデム・ルーターの老朽化です。長年同じ機器を使っていると、性能が低下している可能性があります。

速度改善できる場合もある

解約前に、以下の方法で速度改善できないか試してみてください。

まずモデム・ルーターを再起動してみましょう。電源を抜いて1分ほど待ち、再度電源を入れます。これだけで改善することがあります。

次にLANケーブルを確認します。古いLANケーブル(カテゴリ5など)を使っている場合、カテゴリ6以上に交換することで速度が改善することがあります。

さらにCATV事業者に機器交換を依頼することもできます。モデムやルーターが古い場合、新しい機器に交換してもらえることがあります。

また、上位プランへの変更も選択肢です。CATVによっては、より高速なプラン(320Mbpsコース、1Gbpsコースなど)を提供している場合があります。

改善が見込めない場合は乗り換え一択

上記を試しても改善しない場合、または根本的に光回線並みの速度が必要な場合は、乗り換えを検討するのが現実的です。

特に以下のような用途がある場合は、CATVでは限界があります。

乗り換えを強くおすすめするケースとして、リモートワークでビデオ会議が多い場合、オンラインゲームをプレイする場合、4K動画の視聴が多い場合、大容量ファイルのアップロードが必要な場合などがあります。


違約金を抑えてCATVを解約する5つの方法

違約金をできるだけ抑えてCATVを解約する方法を5つ紹介します。

方法①|契約更新月に解約する

最も確実な方法は、契約更新月(無料解約期間)に解約することです。

契約書や請求書を確認するか、CATV事業者に問い合わせて、次回の更新月がいつなのかを確認しましょう。更新月まで数ヶ月であれば、待った方がお得なケースが多いです。

更新月は一般的に1〜3ヶ月間設定されていますが、事業者によって異なります。

方法②|引っ越しを機に解約する

引っ越しで現在のサービスエリア外に転居する場合、違約金が免除されることがあります。

ただし、引っ越し先もサービスエリア内の場合は「移転」扱いとなり、違約金免除にならないケースもあります。事前に確認してください。

方法③|乗り換え先のキャッシュバックで相殺する

光回線への乗り換えでは、高額なキャッシュバックを提供しているサービスが多くあります。

たとえば、20,000〜60,000円程度のキャッシュバックを受け取れる場合、違約金や撤去費用を差し引いても十分おつりがくることがあります。

方法④|テレビ契約だけ残してネットだけ解約する

CATVでテレビとネットをセット契約している場合、ネット契約だけを解約することができるケースがあります。

テレビサービスを継続すれば、地デジやBS放送は引き続き視聴でき、ネット回線だけを光回線に切り替えることができます。ただし、セット割引が適用されなくなるため、テレビ料金が上がる可能性があります。

方法⑤|解約金負担キャンペーンを利用する

一部の光回線事業者では「他社からの乗り換え時に違約金を負担します」というキャンペーンを実施しています。

このキャンペーンを利用すれば、CATVの違約金を実質ゼロにすることができます。条件や上限金額は事業者によって異なるため、複数のサービスを比較検討してください。

違約金負担キャンペーンを利用する際は、違約金の明細(解約証明書など)が必要になることが多いです。CATVを解約する際に、明細書や証明書を発行してもらうよう依頼しておきましょう。


違約金を払ってでも乗り換えた方がお得?具体的な計算例

「更新月まで待つべきか、今すぐ乗り換えるべきか」を判断するために、具体的な数字で計算してみましょう。

ケース①|月額料金の差額で計算する

仮に以下の条件で計算してみます。

現在のCATVネット月額が6,000円で、乗り換え後の光回線月額が4,500円とします。月額差額は1,500円で、CATV違約金は6,000円です。

この場合、乗り換え後4ヶ月で違約金分の元が取れます(6,000円÷1,500円=4ヶ月)。

更新月まで6ヶ月以上ある場合は、今すぐ乗り換えた方がお得ということになります。

ケース②|乗り換えキャッシュバックを含めて計算する

乗り換え先でキャッシュバックがある場合、さらにお得になります。

CATV違約金6,000円で、撤去工事費が10,000円、合計コストは16,000円です。乗り換え先のキャッシュバックが30,000円であれば、実質の収支は+14,000円となります。

この場合、違約金を払っても14,000円のプラスになります。さらに月額料金も安くなれば、毎月の節約分も加わります。

判断基準|何ヶ月で元が取れるか

判断の目安として、以下を参考にしてください。

更新月までの期間判断
1〜2ヶ月更新月まで待った方がお得なケースが多い
3〜6ヶ月キャッシュバックや月額差額次第。計算して判断
7ヶ月以上今すぐ乗り換えた方がお得なケースが多い

CATV解約後のおすすめ乗り換え先

CATVを解約した後、どの回線に乗り換えるのがベストかを解説します。

光回線を選ぶ場合

速度を重視するなら、光回線への乗り換えが最もおすすめです。

光回線は下り・上りともに1Gbps以上の速度が出るサービスが多く、CATVの遅さに悩んでいた方は劇的に改善を実感できるはずです。

選び方のポイントとして、お使いのスマホキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)とセット割引があるサービスを選ぶと、月額料金を抑えられます。

出典:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ」

ホームルーターを選ぶ場合

工事ができない、または工事を避けたい場合は、ホームルーター(据え置き型Wi-Fi)も選択肢になります。

ドコモのhome 5G、ソフトバンクエアー、WiMAXのホームルーターなどがあります。光回線ほどの速度は出ませんが、CATVよりは高速なケースが多いです。

ただし、5G/4Gの電波状況によって速度が左右されるため、お住まいの地域の電波状況を事前に確認することをおすすめします。

テレビも見たい場合の注意点

CATVを解約すると、テレビ(地デジ・BS・CS)の視聴方法も考える必要があります。

テレビの視聴方法として、アンテナを設置すれば地デジ・BSは無料で視聴できます。光回線のテレビサービス(フレッツテレビ、ひかりTVなど)を利用する方法もあります。動画配信サービス(Hulu、Netflix、Amazon Prime Videoなど)に乗り換えるのも選択肢です。CATVを解約してもこれらの代替手段があることを覚えておいてください。


よくある質問(FAQ)

CATVを解約するとテレビが見られなくなる?

CATVのテレビサービスのみ利用している場合は、解約するとテレビが見られなくなります。ただし、アンテナを設置すれば地デジ・BSは視聴可能です。また、ネット回線だけ解約してテレビサービスを継続することもできます。

撤去工事は必ず必要?

必ずしも必要ではありません。賃貸物件の場合は管理会社の指示によりますし、持ち家の場合は撤去せずにそのまま残す選択もできます。ただし、機器(モデム等)の返却は必要です。

解約月の料金は日割り?

CATV事業者によって異なります。日割り計算の場合もあれば、月末締めで1ヶ月分請求される場合もあります。解約を申し込む際に確認してください。

解約後すぐに光回線は使える?

光回線の開通工事には通常2週間〜1ヶ月程度かかります。インターネットが使えない期間を作りたくない場合は、先に光回線の開通工事を済ませてからCATVを解約することをおすすめします。


まとめ|CATVネット解約の判断と手順

CATVネットの解約と違約金について詳しく解説してきました。

この記事のポイントをまとめます。2022年7月以降の契約であれば、違約金は月額料金1ヶ月分相当が上限です。違約金の他に撤去費用や機器返却が必要な場合があります。契約更新月に解約すれば違約金はかかりません。乗り換え先のキャッシュバックで違約金を相殺できるケースが多いです。更新月まで長い場合は、今すぐ乗り換えた方がお得なことが多いです。

CATVのネットが遅いストレスを抱え続けるより、思い切って光回線に乗り換えた方が、長い目で見れば快適かつ経済的です。

まずはお使いのCATVに連絡して、契約更新月と違約金の金額を確認してみてください。そのうえで、この記事で紹介した計算方法で「今すぐ乗り換えるべきか、待つべきか」を判断しましょう。