「趣味でiPadイラストを始めたいけど、Apple Pencil(第2世代)が2万円近くして手が出ない…」
「Amazonで売ってる3,000円のペンで、まともな絵は描けるの?」

結論から言います。Amazonで大量に売られている「Apple Pencil互換ペン(ジェネリックペン)」は、メモ書きには最強ですが、イラスト制作には「大きな壁」があります。

それは、「筆圧感知機能」がないことです。

しかし、あなたの描きたい絵柄や用途によっては、筆圧感知がなくても全く問題ないケースもあります。この記事では、純正ペンを買うべき人と、3,000円の代用ペンで幸せになれる人の違いを、絵描きの視点で徹底解説します。

この記事の結論

  • 厚塗り・水彩・アナログ風:代用ペンでは無理です。頑張って純正を買いましょう。
  • アニメ塗り・POP・漫画・線画:代用ペンでも十分戦えます。
  • 遅延(ラグ):最近の代用ペンは優秀で、純正とほぼ変わりません。

1. 代用ペン(格安ペン)の致命的な弱点「筆圧感知」

Amazonで「iPad ペン」と検索して出てくる2,000円〜4,000円のペン(KINGONEやGOOJODOQなど)は、ほぼ全て以下の仕様です。

  • ⭕ パームリジェクション対応:画面に手を置いても描ける。
  • ⭕ 傾き検知対応:ペンを寝かせると太くなる(鉛筆のような挙動)。
  • ❌ 筆圧感知なし:強く描いても弱く描いても、線の太さや濃さが変わらない。

筆圧感知がないとどうなる?

「入り抜き(線の強弱)」が表現できません。

プロのイラストレーターが描く髪の毛やまつ毛のような、シュッと消えるような繊細な線を描くには、ソフト側で「強制入り抜き設定」をするなどの工夫が必要です。また、力の入れ具合で濃淡をつける「厚塗り」や「水彩塗り」は、筆圧感知がないと絶望的に難しいです。

2. それでも「代用ペン」で絵が描ける人とは?

逆に言えば、「線の太さが一定でもいい絵」なら、代用ペンはコスパ最強の神ツールになります。

代用ペンが向いている絵柄・用途

  • ゆるキャラ・LINEスタンプ:均一な太い線で描くポップな絵柄。
  • 図解・デザイン画:正確な線が必要な製図やパース画。
  • アニメ塗りのベタ塗り:バケツツールで色を流し込むだけの塗り方。
  • ラフ・ネーム作成:清書はPCと液タブでやるけど、寝転がってネタ出しをする時。

これらに当てはまるなら、2万円の純正ペンはオーバースペックです。3,000円のペンで浮いたお金を、有料アプリ(ProcreateやClip Studio)や参考書に回した方が上達します。


3. 絵師におすすめの代用ペン3選(2025年版)

数ある中華ペンの中から、描き心地と遅延の少なさで評価が高いものを厳選しました。

① GOOJODOQ(グージョドック) GD13

「ほぼ純正」の使用感。ワイヤレス充電対応。

  • 価格:約3,500円
  • 特徴:iPadの側面に磁石でくっつけるだけで充電できます(Apple Pencil第2世代と同じ)。いちいちケーブルを挿す手間がなく、描きたい時に充電切れというストレスがありません。ペン先も純正と交換可能です。

② KINGONE(キングワン) ワイヤレス充電ペン

Amazonベストセラーの定番。

  • 価格:約3,000円
  • 特徴:日本のAmazonで最も売れている互換ペン。サポートの対応も比較的良く、描き心地のラグも純正と遜色ありません。ただし、電源のON/OFFがペンの頭をタッチする方式なので、描いている最中に誤爆して電源が切れることがあります(慣れが必要です)。

③ 【例外】SonarPen(ソナーペン)

唯一「筆圧感知」ができる格安ペン。

  • 価格:約4,000円〜5,000円
  • 特徴:これはBluetoothではなく、イヤホンジャックに有線で繋ぐ特殊なペンです。有線ならではの仕組みで、格安ペンでありながら「筆圧感知」に対応しています。
    ただし、コードが邪魔なのと、最近のiPadにはイヤホンジャックがないため変換アダプタが必要など、使い勝手には癖があります。「どうしても安く筆圧が欲しい」という人向けの裏技アイテムです。

4. 結論:あなたはどっちを買うべき?

純正Apple Pencil(約19,000円〜)を買うべき人

  • 本気でイラストレーターを目指している。
  • 「厚塗り」「水彩風」「アナログ風」の絵を描きたい。
  • 線の強弱(入り抜き)を自分の指先でコントロールしたい。
  • 「道具のせいにして言い訳したくない」人。

代用ペン(約3,000円)で十分な人

  • 趣味で落書きやメモができればいい。
  • LINEスタンプのようなシンプルな絵柄がメイン。
  • iPadを液タブ代わりではなく、あくまでサブ機として使う。
  • どうしても予算がない(まずは安物で試して、続きそうなら純正を買うのも賢い選択です)。

Q. 中古のApple Pencilはどうですか?

A. アリですが、バッテリー劣化に注意が必要です。Apple Pencilのバッテリーは交換できないため、メルカリなどで「数年放置していた」ような個体を買うと、すぐに充電が切れるゴミを掴まされるリスクがあります。買うなら「じゃんぱら」や「イオシス」などの中古保証があるショップがおすすめです。

Q. ペーパーライクフィルムは必要ですか?

A. 必須レベルです。iPadの画面はツルツルのガラスなので、そのままだとペン先が滑って非常に描きにくいです。紙のような摩擦を生む「ペーパーライクフィルム」を貼るだけで、格安ペンでも描き心地が劇的に向上し、絵が上手くなったように感じます。