「144Hzモニターを買ったのに、Valorantで144fpsが出ない…」
せっかく144Hzモニターを用意しても、ゲーム側で144fps以上出ていなければ、その性能を活かせません。Valorantは比較的軽いゲームとされていますが、設定やPC環境によっては144fpsに届かないことがあります。
この記事では、Valorantで144fpsが出ない原因と、144fps以上を安定して出すための具体的な対処法を解説します。ゲーム内設定からPC設定まで、段階的に最適化する方法がわかります。
読み終わるころには、144fps以上で快適にValorantをプレイできるようになります。
Valorantで144fpsが出ない原因
まずは、なぜ144fpsが出ないのか、主な原因を理解しましょう。
PCスペックの不足
もっとも根本的な原因は、PCスペックの不足です。
Valorantは比較的軽いゲームですが、144fpsを安定して出すには、それなりのスペックが必要です。特にCPUとGPUの性能が重要になります。
ゲーム内設定が高すぎる
ゲーム内のグラフィック設定が高すぎると、GPUに負荷がかかり、フレームレートが低下します。
Valorantでは、グラフィック品質を下げてもゲームプレイへの影響は少ないため、パフォーマンスを優先した設定がおすすめです。
グラフィックドライバーの問題
グラフィックドライバーが古い、または最適化されていないと、パフォーマンスが低下することがあります。
特に、ドライバーのバージョンによっては、特定のゲームでパフォーマンスが低下するバグがあることもあります。
Windows設定の問題
Windowsの電源設定やゲームモードの設定が最適化されていないと、パフォーマンスが制限されることがあります。
特に、ノートPCでは省電力設定がデフォルトになっていることが多く、これがフレームレート低下の原因になることがあります。
バックグラウンドアプリの影響
ゲームをプレイしている間も、バックグラウンドで他のアプリが動作していると、CPUやメモリのリソースが奪われます。
ブラウザ、Discord、配信ソフトなどが同時に動作していると、フレームレートが低下することがあります。
発熱によるサーマルスロットリング
PCが高温になると、CPUやGPUが自動的に性能を落として発熱を抑えようとします。
サーマルスロットリングとは、CPUやGPUの温度が一定以上になったときに、自動的に動作速度を落として発熱を抑える機能。これが発動すると、パフォーマンスが大幅に低下します。
長時間プレイしていると発熱が蓄積し、サーマルスロットリングが発動してフレームレートが低下することがあります。
144fpsを出すための推奨スペック
Valorantで144fpsを安定して出すために必要なスペックを確認しましょう。
CPU・GPU・メモリの目安
Valorantの公式推奨スペックと、144fps以上を目指す場合の目安です。
| 項目 | 公式推奨スペック | 144fps目安 |
|---|---|---|
| CPU | Intel Core i3-4150 | Intel Core i5-9400F / Ryzen 5 3600以上 |
| GPU | GeForce GT 730 | GeForce GTX 1060 / RX 580以上 |
| メモリ | 4GB | 16GB推奨 |
出典:Riot Games「VALORANT システム要件」
ValorantはCPU負荷が高いゲームです。GPUよりもCPUの性能がフレームレートに大きく影響するため、CPUのスペックを重視してください。
自分のPCスペックを確認する方法
自分のPCスペックがわからない場合は、以下の方法で確認できます。
- キーボードで「Windows + R」を押す
- 「dxdiag」と入力してEnter
- 「システム」タブでCPU、メモリを確認
- 「ディスプレイ」タブでGPUを確認
ゲーム内設定の最適化
Valorantのゲーム内設定を最適化することで、フレームレートを向上させられます。
グラフィック設定を下げる
グラフィック設定を下げることで、GPUの負荷を軽減し、フレームレートを向上させられます。
・マテリアル品質:低 ・テクスチャ品質:低 ・ディテール品質:低 ・UI品質:低 ・ビネット:オフ ・VSync:オフ ・アンチエイリアス:オフまたはMSAA 2x ・異方性フィルタリング:1x ・明瞭度を上げる:オフ ・ブルーム:オフ ・ディストーション:オフ ・一人称の影:オフ
Valorantはグラフィック設定を下げても、ゲームプレイへの影響はほとんどありません。プロプレイヤーも、パフォーマンスを優先して低設定でプレイしていることが多いです。
解像度を調整する
解像度を下げることで、GPUの負荷を大幅に軽減できます。
| 解像度 | GPUへの負荷 | 備考 |
|---|---|---|
| 1920×1080(フルHD) | 標準 | 多くのプレイヤーが使用 |
| 1600×900 | やや軽い | 視認性は維持できる |
| 1280×720(HD) | 軽い | スペック不足時の選択肢 |
フレームレート制限を解除する
Valorantのデフォルト設定では、フレームレートに制限がかかっていることがあります。
- Valorantの設定を開く
- 「一般」タブを選択
- 「最大フレームレート」の項目を確認
- 「オフ」または「無制限」に設定
- 「バックグラウンド時の最大フレームレート」も確認
おすすめのゲーム内設定
144fps以上を目指すためのおすすめ設定をまとめます。
| 設定項目 | おすすめ設定 |
|---|---|
| 解像度 | 1920×1080(余裕がない場合は下げる) |
| 表示モード | フルスクリーン |
| 最大フレームレート | オフ |
| マテリアル品質 | 低 |
| テクスチャ品質 | 低 |
| ディテール品質 | 低 |
| アンチエイリアス | オフまたはMSAA 2x |
| VSync | オフ |
グラフィックドライバーの設定
グラフィックドライバーを最適化することで、パフォーマンスが向上することがあります。
ドライバーを最新に更新する
グラフィックドライバーは、常に最新版に更新しておくことをおすすめします。
- GeForce Experienceを開く
- 「ドライバー」タブを選択
- 「アップデートを確認」をクリック
- 新しいドライバーがあればダウンロード・インストール
- AMD Radeon Softwareを開く
- 「設定」→「システム」を選択
- 「アップデートを確認」をクリック
- 新しいドライバーがあればダウンロード・インストール
NVIDIAコントロールパネルの設定
NVIDIAのGPUを使用している場合、コントロールパネルで設定を最適化できます。
- デスクトップを右クリック→「NVIDIAコントロールパネル」を開く
- 「3D設定の管理」→「プログラム設定」を選択
- Valorantを追加
- 以下の設定を変更: ・電源管理モード:パフォーマンス最大化を優先 ・テクスチャフィルタリング – クオリティ:ハイパフォーマンス ・垂直同期:オフ ・低遅延モード:ウルトラ ・スレッドした最適化:オン
AMD Radeon Softwareの設定
AMDのGPUを使用している場合の設定です。
- AMD Radeon Softwareを開く
- 「ゲーム」タブ→Valorantを選択
- 以下の設定を変更: ・Radeon Anti-Lag:有効 ・Radeon Chill:無効 ・Radeon Boost:無効 ・垂直リフレッシュを待機:オフ ・テクスチャフィルタリング品質:パフォーマンス
Windows設定の最適化
Windows側の設定を最適化することで、パフォーマンスが向上することがあります。
ゲームモードを有効にする
Windows 10/11には、ゲーム用の最適化機能「ゲームモード」があります。
- 「設定」→「ゲーム」を開く
- 「ゲームモード」を選択
- 「ゲームモード」をオンにする
電源プランを高パフォーマンスに設定
電源プランが「バランス」や「省電力」になっていると、パフォーマンスが制限されることがあります。
- 「コントロールパネル」→「電源オプション」を開く
- 「高パフォーマンス」を選択
- 表示されない場合は「追加のプランを表示」をクリック
ノートPCの場合は、電源に接続した状態でプレイすることをおすすめします。バッテリー駆動時は、パフォーマンスが制限されることがあります。
ハードウェアアクセラレーションを確認
一部のアプリでハードウェアアクセラレーションが有効になっていると、GPUリソースが奪われることがあります。
ブラウザ(Chrome、Edgeなど)やDiscordのハードウェアアクセラレーションを無効にすることで、ゲームに使えるGPUリソースが増えることがあります。
不要なスタートアッププログラムを無効化
PC起動時に自動的に起動するプログラムを減らすことで、リソースを確保できます。
- 「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを開く
- 「スタートアップ」タブを選択
- 不要なプログラムを右クリック→「無効化」
その他の対処法
上記の設定を行っても改善しない場合は、以下の対処法を試してください。
バックグラウンドアプリを終了する
ゲームをプレイする前に、不要なアプリを終了しておきましょう。
・ブラウザ(多数のタブを開いている場合) ・配信ソフト(OBS、Streamlabsなど) ・録画ソフト ・クラウド同期アプリ(OneDrive、Dropboxなど) ・ウイルス対策ソフトのスキャン
PC内部の清掃・冷却対策
PCが高温になっている場合は、冷却対策が必要です。
・PC内部のホコリを掃除する ・ケースファンを追加する ・CPUクーラーのグリスを塗り直す ・ノートPCの場合は冷却台を使用する ・室温を下げる
サーマルスロットリングが発生しているかどうかは、HWiNFOなどのモニタリングソフトで確認できます。
Valorantの再インストール
ゲームファイルに問題がある場合は、再インストールで改善することがあります。
- Valorantをアンインストール
- Riot Clientをアンインストール
- PCを再起動
- Riot公式サイトからValorantを再ダウンロード・インストール
それでも144fps出ない場合
上記のすべてを試しても144fpsに届かない場合は、PCスペックが根本的に不足している可能性があります。
PCのアップグレードを検討
CPUやGPUが古い場合は、アップグレードを検討してください。
| 優先度 | アップグレード対象 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | CPU | ValorantはCPU負荷が高いため |
| 2 | GPU | グラフィック処理を担当 |
| 3 | メモリ | 8GB以下の場合は16GBに増設 |
| 4 | SSD | HDDからSSDへの換装で読み込み高速化 |
解像度を下げる
PCのアップグレードが難しい場合は、解像度を下げることで144fpsを達成できることがあります。
1280×720(HD)まで下げると、多くのPCで144fps以上を達成できます。ただし、画質は低下するため、トレードオフを考慮してください。
よくある質問(FAQ)
A. はい、モニターのリフレッシュレートが144Hzに設定されているか確認してください。Windowsの「ディスプレイ設定」→「詳細なディスプレイ設定」→「リフレッシュレート」で確認・変更できます。
A. フルスクリーンのほうがパフォーマンスが良くなることが多いです。ウィンドウモードやボーダーレスウィンドウは、Alt+Tabでの切り替えが便利ですが、フレームレートが低下することがあります。
A. 144fps以上を目指す場合は、VSyncはオフにすることをおすすめします。VSyncをオンにすると、モニターのリフレッシュレートに合わせてフレームレートが制限され、入力遅延が発生することがあります。
A. フレームレートが不安定(大きく変動)している可能性があります。平均144fpsでも、瞬間的に大きく落ちるとカクつきを感じます。また、モニターのリフレッシュレートが144Hzに設定されているか、G-SyncやFreeSyncが正しく動作しているかも確認してください。
A. 240fpsを安定して出すには、Intel Core i7-12700K / Ryzen 7 5800X以上のCPUと、GeForce RTX 3060以上のGPUが目安です。ValorantはCPU負荷が高いため、特にCPUの性能が重要です。
まとめ
Valorantで144fpsが出ない原因と対処法について解説しました。
・144fpsを出すには、Core i5-9400F / GTX 1060以上のスペックが目安
・ゲーム内設定を低設定にすることでフレームレートが向上
・グラフィックドライバーを最新に更新し、設定を最適化
・Windows設定でゲームモード有効化、電源プランを高パフォーマンスに
・バックグラウンドアプリを終了してリソースを確保
・発熱によるサーマルスロットリングにも注意
・それでも出ない場合は、PCのアップグレードを検討
まずはゲーム内設定を低設定に変更し、グラフィックドライバーを更新してみてください。これだけで大幅に改善することがあります。
それでも144fpsに届かない場合は、Windows設定の最適化やバックグラウンドアプリの終了を試し、最終的にはPCのスペック不足を疑ってみてください。




















