「推しの出ているドラマを永久保存したいのに、iPhoneで画面収録したら真っ黒になった…」
「PCの録画ソフト(OBS)を使っても、音声だけで映像が映らない…」
TVer(ティーバー)などの動画配信サービスを録画しようとして、この壁にぶつかる人は後を絶ちません。
結論から言うと、TVerの画面録画は技術的に「不可能」であり、無理やり保存しようとする行為は利用規約違反、場合によっては違法行為になります。
「じゃあ、ギガ(通信量)を節約して外で見るのは無理なの?」
いいえ、諦めるのはまだ早いです。録画はできませんが、「公式にダウンロードして持ち歩く」方法は存在します。
この記事では、なぜ画面が真っ黒になるのかという仕組みと、怪しいツールを使わずにドラマやバラエティをオフラインで楽しむための「賢い抜け道(正攻法)」を解説します。
この記事の結論
- 画面録画:HDCPという保護技術により100%ブロックされます。
- DRM解除:技術的保護手段の回避は、著作権法違反のリスクがあります。
- 解決策:「ダウンロード機能」がついたVODサービス(U-NEXTやHulu等)を使えば、合法かつ高画質で保存可能です。
1. なぜTVerの録画は「真っ黒」になるのか?
iPhoneの画面収録機能や、PCのキャプチャソフトを使うと、字幕やコメントは映るのに、肝心のドラマ本編だけがブラックアウトします。
これはバグではなく、「HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)」および「DRM(Digital Rights Management)」という強力なコピーガード機能が働いているからです。
仕組みの解説
TVerのアプリやブラウザは、「今、録画ソフトが動いているな」と検知すると、映像信号の出力をシャットダウンする仕組みになっています。これはOSレベル(iOS/Android/Windows)で組み込まれているため、設定でどうにかできるものではありません。
TVerは、CM(広告)を見てもらうことで無料で成り立っているサービスです。「CMをカットして保存される」ことは、彼らにとって営業妨害となるため、世界最高レベルのガードが掛けられています。
2. 無理やり保存(DRM解除)は違法?バレる?
ネット上には「TVerダウンローダー」や「DRM解除ソフト」といった怪しいツール(有料・無料問わず)が存在します。
これらを使って保存することは、以下のリスクを伴います。
① 法律違反のリスク
日本の著作権法では、「技術的保護手段(コピーガード)を回避しての複製」は、私的利用の範囲を超えて違法となります(著作権法第30条第1項第2号)。
「自分だけで楽しむからOK」という理屈は、コピーガードを割った時点で通用しなくなります。
② ウイルスと個人情報漏洩
「完全無料のTVer保存ツール」などを謳う海外製ソフトの多くには、マルウェア(ウイルス)が仕込まれています。動画を保存したつもりが、PC内のクレジットカード情報やパスワードを抜かれる事例が多発しています。
③ アカウントBAN
TVer側は不正なアクセスを監視しています。異常なトラフィック(高速ダウンロードなど)を検知した場合、IPアドレス単位でアクセス禁止措置を取られる可能性があります。
3. 【正攻法】「ダウンロード機能」があるサービスを使う
リスクを冒して画質の悪い録画をするよりも、もっとスマートで安全な方法があります。
それは、「公式にダウンロード機能を提供している動画配信サービス(VOD)」を使うことです。
実は、TVerで配信されているドラマやアニメの多くは、放送から数日後(または同時)に、U-NEXTやHulu、Amazonプライムビデオなどで配信されています。
これらの有料サービスには、TVerにはない「ダウンロード機能」が標準搭載されています。
ダウンロード機能のメリット
- Wi-Fiで保存:自宅でダウンロードしておけば、外での通信量はゼロ。
- 広告なし:TVerのような長いCMが入らない(快適)。
- 高画質:フルHDの高画質で保存可能。
- 期限なし:TVerの「1週間」という期限を過ぎても、過去回を全話見られる。
おすすめの乗り換え先(無料トライアル活用)
「お金をかけたくない」という方は、各社の「無料トライアル期間」を順番に使うことで、実質無料で長期間の「持ち運び視聴」が実現します。
① U-NEXT(ユーネクスト)
- 特徴:国内ドラマ、アニメの配信数が日本最大級。TBS、テレ東、フジテレビ系のドラマに強い。
- ダウンロード:可能(スマホ・タブレット)
- 無料期間:31日間
- おすすめ:「VIVANT」や「鬼滅の刃」など、話題作を一気見したい人。
② Hulu(フールー)
- 特徴:日テレ系のドラマ・バラエティなら最強。「イッテQ」や「有吉の壁」などのバラエティも保存可能。
- ダウンロード:可能
- 無料期間:なし(※キャンペーン時を除く)
- おすすめ:日テレドラマの見逃しや、スピンオフ作品を見たい人。
③ Amazonプライム・ビデオ
- 特徴:月額600円という圧倒的コスパ。ドラマだけでなく映画も豊富。
- ダウンロード:可能
- 無料期間:30日間
- おすすめ:とりあえず安く、広く浅く楽しみたい人。
④ ABEMAプレミアム
- 特徴:テレビ朝日系のドラマや、オリジナル恋愛リアリティショーが豊富。
- ダウンロード:可能
- 無料期間:2週間
- おすすめ:「Mリーグ」や「チャンスの時間」などを通信量気にせず見たい人。
4. 結論:録画は時間の無駄。ダウンロードが現代の正解
TVerの画面録画に挑戦して、真っ黒な画面と格闘するのは時間の無駄です。その時間は、本来楽しむべきコンテンツ視聴に充てるべきです。
「TVerはあくまで最新話をサクッと確認する場所」と割り切り、「保存してじっくり見るならVODの無料体験」と使い分けるのが、2025年の最も賢い動画ライフです。
まずは、見たい番組が配信されているサービスの「無料トライアル」に登録し、CMなし・通信量ゼロの快適さを体験してみてください。もうTVerの録画には戻れなくなりますよ。
Q. キャプチャーボードを使えば録画できますか?
- A. いいえ、できません。HDMIケーブル経由で録画しようとしても、HDCPという信号保護がかかっているため、キャプチャーボード側の画面も真っ黒になります。HDCPを解除する機器(スプリッター等)の使用は、法的にグレー〜黒の領域になります。
Q. TVerにダウンロード機能がつく予定はありますか?
- A. 現時点ではありませんし、今後もつかない可能性が高いです。TVerは「広告を見せること」がビジネスモデルの根幹であるため、オフライン再生(広告を出しにくい環境)は導入しにくい構造だからです。




















