「Logicool G HUBをインストールしようとしたら、ロゴがくるくる回るだけで一生終わらない…」
「昨日まで使えていたのに、急に『初期化しています』のまま動かなくなった…」
Logicool G(ロジクールG)のデバイス管理ソフト『G HUB』は、マウスのDPI設定やキーボードの光り方を変えるのに必須ですが、世界一不安定なソフトとしても有名です。
この「無限ロード」や「インストール失敗」は、単にアンインストールして入れ直すだけでは直りません。PCの奥深くに残った「壊れた設定ファイル(ゴミ)」を手動で消し去る必要があります。
この記事では、公式フォーラム(英語)に書かれている解決策を、誰でもできる日本語の手順に翻訳・整理し、それでもダメな場合の「旧バージョンの入手方法」まで解説します。
主な症状
- インストーラーが「インストール中」のまま進まない。
- 起動するとロゴのアニメーションがループする(無限ロード)。
- 「リソースを解凍中」で止まる。
手順1. タスクマネージャーでプロセスを完全終了させる
まずは、裏でゾンビのように動いているG HUBのプログラムを完全に息の根を止めます。これを行わないと、ファイル削除ができません。
- キーボードの
Ctrl+Shift+Escを同時に押して「タスクマネージャー」を開く。 - 「プロセス」タブの中から、以下の名前が含まれるものを全て右クリックして「タスクの終了」する。
- LGHUB
- LGHUB Agent
- LGHUB Updater
もし見つからない場合は、すでに終了しているので次へ進んでください。
手順2. 通常のアンインストールを行う
まずは表玄関から削除します。
- Windowsの「設定」>「アプリ」>「インストールされているアプリ」を開く。
- 「Logicool G HUB」を探して「アンインストール」する。
ここまでは誰でもやりますが、これだけでは設定ファイルが残り、再インストールしても同じバグが再発します。次のステップが最重要です。
手順3. 【最重要】隠しフォルダ(AppData)の残骸を消す
ここが運命の分かれ道です。PC内部に残った「壊れた設定データ」を手動で削除します。
- キーボードの
Windowsキー+Rを押して、「ファイル名を指定して実行」を開く。 %appdata%と入力してEnterキーを押す。- フォルダ一覧が開くので、「LGHUB」というフォルダを探し、右クリックして「削除」する。
- もう一度
Windowsキー+Rを押し、今度は%programdata%と入力してEnter。 - 同様に「LGHUB」フォルダを探して「削除」する。
注意:設定は消えます
この操作を行うと、過去に設定したマウス感度(DPI)やキー割り当て、マクロ設定は全てリセットされます。しかし、ソフトが起動しない現状では背に腹は代えられません。
手順4. PCを再起動し、管理者としてインストールする
掃除が終わったら、必ずPCを再起動してください(メモリ内のゴミを消すため)。
その後、公式サイトから最新のインストーラー(lghub_installer.exe)をダウンロードします。
重要なポイント:
インストーラーをダブルクリックするのではなく、右クリックして「管理者として実行」してください。これで権限不足による書き込みエラーを防げます。
それでもダメなら:旧バージョン(古いG HUB)を入れる
「上記を全部やったけど、やっぱり無限ロードになる!」
「最新版のバグで使い物にならない!」
そんな時は、最新版を諦めて「安定していた頃の旧バージョン」を入れましょう。Logicoolは公式FTPサイトなどで古いインストーラーを公開しています。
旧バージョンのダウンロード手順
以下のリンク(Logicool公式サポートページ)から、過去のバージョンを探します。
参考リンク:Logicool G HUB 旧バージョン ダウンロード一覧(公式)
おすすめのバージョン:
- 2021.3.5164:比較的安定していると評判のバージョンです。
- 2020.x.xxxx:Windows 10環境で非常に安定しています。
ダウンロードしたら、先ほどの手順(完全削除)を行った上でインストールしてください。
自動アップデートを止める
旧バージョンが無事に起動したら、勝手に最新版(バグ付き)に更新されないよう、G HUB設定画面(右上の歯車)から「自動アップデートを有効化」のチェックを外しておきましょう。
番外編:ユーザー名が「日本語」になっていませんか?
海外製ソフトあるあるですが、Windowsのユーザーアカウント名に「日本語(漢字・ひらがな)」を使っていると、インストールパスに文字化けが起きて失敗することがあります。
例: C:\Users\田中太郎\AppData\...
もしユーザー名が日本語の場合、G HUBのためだけにユーザー名を変えるのは大変なので、「新しいローカルアカウント(名前は半角英数:Taroなど)」を作成し、そちらでログインしてインストールできるか試してみてください。
まとめ:G HUBとの戦い方
Logicool G HUBの不具合は、デバイス自体が壊れているわけではありません。ソフトの作りが悪いだけです。
- タスクキル
- アンインストール
- %appdata% と %programdata% の削除(最重要)
- 再起動
- 管理者としてインストール
この「黄金の5ステップ」さえ覚えておけば、今後またおかしくなっても(必ずまたおかしくなります)、焦らずに対処できるはずです。
Q. 「Logicoolゲームソフトウェア(LGS)」ではダメですか?
- A. 古いマウス(G403, G502 HERO初期型など)を使っている場合は、G HUBではなく、昔の安定したソフト「Logicoolゲームソフトウェア(LGS)」を使うのが正解です。しかし、最近のデバイス(G PRO X SUPERLIGHTなど)はLGSに対応していないため、嫌でもG HUBを使うしかありません。
Q. マウスを認識しません。
- A. インストールはできたけどデバイスが出ない場合、Windowsの「デバイスマネージャー」を開き、「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」などにあるLogicool製ドライバを一度「デバイスのアンインストール」して、USBを抜き差ししてみてください。

















